「恋愛適齢期」
2004年4月5日以前「トレイラーよもやま話」でも取り上げた、「恋愛適齢期」を観に行ってきました。
日本公式サイト→http://www.warnerbros.co.jp/somethingsgottagive/
!注意!多少ネタバレの可能性あり(その部分は配慮します)。
私、大勘違いしてましたよ〜…。今作を「ジャック・ニコルソンの映画」だと思って観に行ったら、これがどっこい「ダイアン・キートン(+ジャック・ニコルソン)の映画」だったんだもん。あまりにも素晴らしく彼女の魅力が引き出されていたので、私ゃ素直に感心致しました。58歳でこんなにカワイイとは。本作は彼女にとって宝物のような作品になったんじゃない?
みんな大好きジャック・ニコルソンは――彼が体張ってあ〜んなことやこ〜んなことをやっちゃう…それって今となっては別に特別なことではなくて、彼が出てるここ最近の映画では最大のウリになってるし、観てる側だってしっかり期待してる。実際、この映画でも充分楽しませてくれたけど……なんかもう「ジャックなんだから面白くって当たり前」って気がしてきた。彼が悪いのではなくて(そんなこと云うつもり毛頭ない)、なんつーかその…彼のそういった面白さがごく普通とゆーか、完全にアベレージとなる前に、「力が入ってるジャック・ニコルソン」をまた見せてくれないかな〜…と思っちゃったんだよニャ…。自分がいかにゼータクなこと云ってるのかってことは、よくよくわかってるんだけど。
監督兼脚本のナンシー・メイヤーズは、最初から「エリカ=ダイアン」「ハリー=ジャック」というイメージで脚本を書いてたんだろうな〜。なにやら自伝的要素もあるらしいけど、ダイアン・キートンといえばやっぱタートルネックだし、ジャック・ニコルソンといえば「若い子好き」(←あくまでもイメージね)。ふたりとも年代的につり合ってるので無理がなく楽しそうに見えるし、期待通りに動いて、演技して、笑わせてくれるし……う〜む、久しぶりに偏差値の高いロマンティック・コメディを観たという感じ。
この世にはロマンティック・コメディをバカにしたり、「なんで面白いのかわからない」なんていう人もいるので、この際だから云っておくと――あのね、ロマンティック・コメディほど難しいジャンルってないの!…現実的な舞台で非現実的なことをやり、お約束を必ず踏まえながらもそれらを陳腐にせず、観客を笑わせ、感動させ、ホロリとさせ、最後まで引っ張っていかないといけないんだから。
…なら、この「恋愛適齢期」は、それらすべてを踏まえてる作品なのかと云うと――う〜ん…ちとキビシイ。「最後まで引っ張っていく」という力がイマイチ足りなかったような気がする。簡単に云うと、途中でダレちゃったんだよニャ〜…。上映時間は128分か…でもそれ以上に感じちゃった。芸達者なふたりの演技だけを観る分にはいいけど、それだけじゃあゲップが出ちゃう。もちっとテンポよくできなかったのかな…。
で。20歳以上年齢差のあるエリカに恋するというペタジーニを地でいく男、ジュリアンを演じたキアヌ・リーブスさんですが。え〜い!ちょっと語らせてくれ〜い!
この映画を観ていて私――ようやく気付きました。
私はキアヌは好きだけど、「キアヌ様♪うふ♪」と云う気なんてさらさらない――でも新作が公開されると観たくなる…とゆーか「観なくては!」と思ってしまう…そして観たら観たで、なにかひとことふたこと云いたくなる…そうつまり私は――キアヌファンではなく、キアヌ・ウォッチャーだったんだよニャ〜。
で、そんな年季の入ったキアヌ・ウォッチャーから云わせてもらうと、このジュリアン――キアヌがジュリアンと呼ばれるたびに「くくくく♪」と笑ってしまった…だってあのキアヌが「ジュリアン」だよ!?――は、キアヌの特性を最大限にいかした役だなとつくづくそのキャスティングに唸ってしまった。ナンシー・メイヤーズ、よくわかってるじゃん!
小奇麗な格好をしてさわやかに笑うと、普段のキアヌとは正反対「山の手のお坊っちゃん」に見えてしまう(こんな感じね→http://www.imdb.com/name/nm0000206/)…そんなキアヌ・マジック爆裂!…そして久しぶりに見せてくれたあの独特な無色透明感……いや〜、いくら「ちゃんとオーディション受けてこの役を得たんだ」と云っても、ご本人(およびエージェント)は「こりゃ特性にドンピシャだ」と思ったことでしょうね。たとえどんなにご本人と正反対(…)な役柄でも。
ジュリアンにリアル感がないという人がけっこう多いみたい…ま、気持ちはわからんでもないけど、この手のロマンティック・コメディには非リアル感が必要。つまり「こんな男いねーよ」な男が必要ってこと。しかもその若い男演じるキアヌ(もうすぐ40歳)が摩訶不思議な雰囲気を持ってる人なので、なかなかいい具合だと思うんだけどな〜。ポール・ウォーカーだと裏ではブイブイ云わせてそうな感じだし、オーリじゃ若すぎるし。
とゆーわけで、本作は「キアヌに騙されたい人必見の映画」でもあるので、久しぶりにキアヌ・マジックを感じたい人は要チェック。
ただ〜し!ジュリアンにはひとこと云いたい。
<以下、ネタバレ>
*
*
*
*
*
*
*
*
クライマックスのパリで彼はエリカを諦める。そのときの口上が「彼女を見てたら、ハリーを愛してるんだとわかった」。……遅すぎるっつーの!…エリカがエリカ自身とハリーの関係を描いた「Woman To Love」を書き上げたとき――アナタ「君の最高傑作だよ」と褒めてたけど…なぜそのときに、エリカがハリーのことを愛してるってことに気付かない?…あんなバレバレな話なのにぃ!
…まあだからこそ、最後が盛り上がるってもんなんでしょうけど…私個人としては、なんか最後の最後で甘い決着になっちまったな〜という印象を受けちゃった。ま、それを気にする人がどれだけいるかはわかんないし、そこまでジュリアンを重視することはないと思えば、それはそれでいいのかも。
♯トリビア
ジュリアン・マーサーという名前は、「Something’s Gotta Give」(原題でもある)という曲を書いたジョニー・マーサーから取ったそーです。
♯左利きフェチ友の会より報告
左利きリストに追加:ダイアン・キートン
…ちなみにキアヌも左ききです〜。
日本公式サイト→http://www.warnerbros.co.jp/somethingsgottagive/
!注意!多少ネタバレの可能性あり(その部分は配慮します)。
私、大勘違いしてましたよ〜…。今作を「ジャック・ニコルソンの映画」だと思って観に行ったら、これがどっこい「ダイアン・キートン(+ジャック・ニコルソン)の映画」だったんだもん。あまりにも素晴らしく彼女の魅力が引き出されていたので、私ゃ素直に感心致しました。58歳でこんなにカワイイとは。本作は彼女にとって宝物のような作品になったんじゃない?
みんな大好きジャック・ニコルソンは――彼が体張ってあ〜んなことやこ〜んなことをやっちゃう…それって今となっては別に特別なことではなくて、彼が出てるここ最近の映画では最大のウリになってるし、観てる側だってしっかり期待してる。実際、この映画でも充分楽しませてくれたけど……なんかもう「ジャックなんだから面白くって当たり前」って気がしてきた。彼が悪いのではなくて(そんなこと云うつもり毛頭ない)、なんつーかその…彼のそういった面白さがごく普通とゆーか、完全にアベレージとなる前に、「力が入ってるジャック・ニコルソン」をまた見せてくれないかな〜…と思っちゃったんだよニャ…。自分がいかにゼータクなこと云ってるのかってことは、よくよくわかってるんだけど。
監督兼脚本のナンシー・メイヤーズは、最初から「エリカ=ダイアン」「ハリー=ジャック」というイメージで脚本を書いてたんだろうな〜。なにやら自伝的要素もあるらしいけど、ダイアン・キートンといえばやっぱタートルネックだし、ジャック・ニコルソンといえば「若い子好き」(←あくまでもイメージね)。ふたりとも年代的につり合ってるので無理がなく楽しそうに見えるし、期待通りに動いて、演技して、笑わせてくれるし……う〜む、久しぶりに偏差値の高いロマンティック・コメディを観たという感じ。
この世にはロマンティック・コメディをバカにしたり、「なんで面白いのかわからない」なんていう人もいるので、この際だから云っておくと――あのね、ロマンティック・コメディほど難しいジャンルってないの!…現実的な舞台で非現実的なことをやり、お約束を必ず踏まえながらもそれらを陳腐にせず、観客を笑わせ、感動させ、ホロリとさせ、最後まで引っ張っていかないといけないんだから。
…なら、この「恋愛適齢期」は、それらすべてを踏まえてる作品なのかと云うと――う〜ん…ちとキビシイ。「最後まで引っ張っていく」という力がイマイチ足りなかったような気がする。簡単に云うと、途中でダレちゃったんだよニャ〜…。上映時間は128分か…でもそれ以上に感じちゃった。芸達者なふたりの演技だけを観る分にはいいけど、それだけじゃあゲップが出ちゃう。もちっとテンポよくできなかったのかな…。
で。20歳以上年齢差のあるエリカに恋するというペタジーニを地でいく男、ジュリアンを演じたキアヌ・リーブスさんですが。え〜い!ちょっと語らせてくれ〜い!
この映画を観ていて私――ようやく気付きました。
私はキアヌは好きだけど、「キアヌ様♪うふ♪」と云う気なんてさらさらない――でも新作が公開されると観たくなる…とゆーか「観なくては!」と思ってしまう…そして観たら観たで、なにかひとことふたこと云いたくなる…そうつまり私は――キアヌファンではなく、キアヌ・ウォッチャーだったんだよニャ〜。
で、そんな年季の入ったキアヌ・ウォッチャーから云わせてもらうと、このジュリアン――キアヌがジュリアンと呼ばれるたびに「くくくく♪」と笑ってしまった…だってあのキアヌが「ジュリアン」だよ!?――は、キアヌの特性を最大限にいかした役だなとつくづくそのキャスティングに唸ってしまった。ナンシー・メイヤーズ、よくわかってるじゃん!
小奇麗な格好をしてさわやかに笑うと、普段のキアヌとは正反対「山の手のお坊っちゃん」に見えてしまう(こんな感じね→http://www.imdb.com/name/nm0000206/)…そんなキアヌ・マジック爆裂!…そして久しぶりに見せてくれたあの独特な無色透明感……いや〜、いくら「ちゃんとオーディション受けてこの役を得たんだ」と云っても、ご本人(およびエージェント)は「こりゃ特性にドンピシャだ」と思ったことでしょうね。たとえどんなにご本人と正反対(…)な役柄でも。
ジュリアンにリアル感がないという人がけっこう多いみたい…ま、気持ちはわからんでもないけど、この手のロマンティック・コメディには非リアル感が必要。つまり「こんな男いねーよ」な男が必要ってこと。しかもその若い男演じるキアヌ(もうすぐ40歳)が摩訶不思議な雰囲気を持ってる人なので、なかなかいい具合だと思うんだけどな〜。ポール・ウォーカーだと裏ではブイブイ云わせてそうな感じだし、オーリじゃ若すぎるし。
とゆーわけで、本作は「キアヌに騙されたい人必見の映画」でもあるので、久しぶりにキアヌ・マジックを感じたい人は要チェック。
ただ〜し!ジュリアンにはひとこと云いたい。
<以下、ネタバレ>
*
*
*
*
*
*
*
*
クライマックスのパリで彼はエリカを諦める。そのときの口上が「彼女を見てたら、ハリーを愛してるんだとわかった」。……遅すぎるっつーの!…エリカがエリカ自身とハリーの関係を描いた「Woman To Love」を書き上げたとき――アナタ「君の最高傑作だよ」と褒めてたけど…なぜそのときに、エリカがハリーのことを愛してるってことに気付かない?…あんなバレバレな話なのにぃ!
…まあだからこそ、最後が盛り上がるってもんなんでしょうけど…私個人としては、なんか最後の最後で甘い決着になっちまったな〜という印象を受けちゃった。ま、それを気にする人がどれだけいるかはわかんないし、そこまでジュリアンを重視することはないと思えば、それはそれでいいのかも。
♯トリビア
ジュリアン・マーサーという名前は、「Something’s Gotta Give」(原題でもある)という曲を書いたジョニー・マーサーから取ったそーです。
♯左利きフェチ友の会より報告
左利きリストに追加:ダイアン・キートン
…ちなみにキアヌも左ききです〜。
コメント