「プライド 栄光への絆」
2005年6月14日
←原作本。でも画像出ませんね。残念。
ちょっと前に、ビリー・ボブ・ソーントンがヘッドコーチ役を演じた、高校アメフト青春映画を観に行って来ました。ユナイテッド・シネマ系列(ほぼ)独占上映だったので、ご鑑賞になった方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか?たぶんもう公開終了してるかと。…この手の青春映画(&ビリー・ボブ)が大好きな私としては、ちょっと淋しいなあ…。若手俳優のチェックや青田買いだってできるのにぃ。
■「プライド 栄光への絆」Friday Night Lights(2004・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0390022/
日本公式サイト→http://www.uipjapan.com/pride/index.htm
監督:ピーター・バーグ
脚本:ピーター・バーグ、デビッド・アーロン・コーエン
出演:ビリー・ボブ・ソーントン、ティム・マッグロウ、デレク・ルーク、ジェイ・ヘルナンデス、ルーカス・ブラック、ギャレット・ヘドランド、他
上映時間:118分
ストーリー:
1988年、米国。テキサス州のオデッサにあるバーミアン高校アメフト部パンサーズは、街の大きすぎる期待を一身に受け、シーズンに突入した。スター扱いをされる選手たちだったが、父親がスター選手だったためプレッシャーに苦しむドン(G・ヘドランド)、母子家庭で母親の病気に悩むマイク(L・ブラック)、自分のプレイに自信が持てないコーマーなど、それぞれ事情を抱えていた。ヘッドコーチのゲインズ(B・B・ソーントン)は、街の期待というプレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、そんな選手たちをまとめ、チームは勝利を重ねていく。だが、試合中にスター選手のブービー(D・ルーク)がケガをしてしまい――。
青春アメフト映画と云えば、「タイタンズを忘れない」や「ルディ」(大好きだ〜!ジェリー・ゴールドスミスのスコアも素晴らしい!)などが挙げられる中、80年代、テキサスの小さな町の高校で実際にあったというお話をべースに、米国におけるアメフトがいかに特別なスポーツであるかを、町の期待に押しつぶされそうなコーチや選手たち、彼らが抱える個人的な問題を絡めながら描いた作品。
私も今までいろいろとアメフト映画を観てきましたが、手持ちカメラによる連続カットで、素早い展開を見せるドキュメンタリー風な映像の本作は、カットの間にスパっと切り込んでくる選手やコーチの視線と仕草、ひとつのプレイにわき上がる観衆、要所になればなるほど少なくなっていくセリフ…わざわざ俳優たちが声に出さなくたって、熱い心情がどんどん伝わってくる――思わず圧倒されて、ちょっと言葉を失ってしまったナリ。大きいスクリーンで観れてよかったっス。
アメリカ――とくにブッシュ支持層が多そうな小さい町では、高校アメフトがシーズン突入するや、まるでそれ以外になにもないかのように、町全体あげての大イベントと化し、コーチや選手たちは、住民から過剰な期待とプレッシャーを押し付けられていく。勝てば持ち上げられ、負ければ叩き落される。持ち上げられているときはよいけれど、突然叩き落されたら?
選手とコーチの結束うんぬんというお約束より、アメリカの素顔や背景がよく見えるー――とかくNYのような都会がアメリカだと思われがちな中で、実はこういう小さな町こそ、本当のアメリカがあるんじゃないかと思えてくるストーリー。コーチ役がビリー・ボブってあたりが、アメリカの田舎なイメージにピッタリだし、また思ってた以上にストイックなコーチ役が似合ってたもんだから、もうビックリしちゃった。お約束な叱咤系演説シーンにだってシビれた!デンゼル・ワシントン(「タイタンズを忘れない」)にぜんぜん負けてないよ!>ビリー・ボブ
スター…というより、神のような扱いを受ける選手たち、でもそれぞれに抱える悩みは至って普通、どこにでもいる10代の男の子たちと同じ、みな希望や夢に挫折や絶望が同居している。シーズンに突入し、夢のような時間を過ごしたところで、シーズン終了後に卒業となれば、一気に夢から現実へと引き戻される。甘美な時間はとても短く、その後の人生は長い。スター選手であろうとアメフトで成功できる者は少なく、逆に将来は、彼らが未来の選手たちにプレッシャーを与える立場になっていくのかもしれない。町にとって、シーズンは今季限りではないのだから。
スポコンの王道的感動だけでなく、スポーツにおけるホロ苦さ、熱狂的な夢から醒めたときの現実との差、表にはなかなか見えてこない裏アメリカ――ここまでストイックに、そしてリアルに描いた青春スポーツ映画ってのは、(私には)初めてだったかも。万人向けとは云えないけれど、心打たれました。ホロ苦いあたりが、私好みだったのかな。「タイタンズを忘れない」より「プライド」派って、確実に少数でしょうね。
ただ〜し。あれだけシーズンの背景がリアルで、映像もドキドキするほど素晴らしかったのに、最後の試合のシーンで、実際の試合ではありえなさそうなプレイが連続したのには参った。いくらなんでもムリでしょ。ほかに文句はないんだけれど、それだけがちょっと興ざめだったかな。
一本通して観れば――スポコン要素だけでなく、ローカル的と云って過言でない名誉を巡り希望や挫折が交錯する、そしてそんなアメリカの背景までもが見えてくる、思いがけず拾いモノとなった青春映画。それにしても「Friday Night Lights」(原題)って、いいタイトルだよなあ…。
ところで。この手の映画には、将来有望な若手俳優がいたりするんですが――個人的にチェックしたのは、ここのところヤング・ラティーノ役でちょこちょこ見かける、ジェイ・ヘルナンデス。彼、「炎のメモリアル」や「トルク」にも出てましたね。あんまり好みじゃないけれど、カワイイ顔立ちしてるよなと。チェック、チェック〜♪
ちょっと前に、ビリー・ボブ・ソーントンがヘッドコーチ役を演じた、高校アメフト青春映画を観に行って来ました。ユナイテッド・シネマ系列(ほぼ)独占上映だったので、ご鑑賞になった方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか?たぶんもう公開終了してるかと。…この手の青春映画(&ビリー・ボブ)が大好きな私としては、ちょっと淋しいなあ…。若手俳優のチェックや青田買いだってできるのにぃ。
■「プライド 栄光への絆」Friday Night Lights(2004・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0390022/
日本公式サイト→http://www.uipjapan.com/pride/index.htm
監督:ピーター・バーグ
脚本:ピーター・バーグ、デビッド・アーロン・コーエン
出演:ビリー・ボブ・ソーントン、ティム・マッグロウ、デレク・ルーク、ジェイ・ヘルナンデス、ルーカス・ブラック、ギャレット・ヘドランド、他
上映時間:118分
ストーリー:
1988年、米国。テキサス州のオデッサにあるバーミアン高校アメフト部パンサーズは、街の大きすぎる期待を一身に受け、シーズンに突入した。スター扱いをされる選手たちだったが、父親がスター選手だったためプレッシャーに苦しむドン(G・ヘドランド)、母子家庭で母親の病気に悩むマイク(L・ブラック)、自分のプレイに自信が持てないコーマーなど、それぞれ事情を抱えていた。ヘッドコーチのゲインズ(B・B・ソーントン)は、街の期待というプレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、そんな選手たちをまとめ、チームは勝利を重ねていく。だが、試合中にスター選手のブービー(D・ルーク)がケガをしてしまい――。
青春アメフト映画と云えば、「タイタンズを忘れない」や「ルディ」(大好きだ〜!ジェリー・ゴールドスミスのスコアも素晴らしい!)などが挙げられる中、80年代、テキサスの小さな町の高校で実際にあったというお話をべースに、米国におけるアメフトがいかに特別なスポーツであるかを、町の期待に押しつぶされそうなコーチや選手たち、彼らが抱える個人的な問題を絡めながら描いた作品。
私も今までいろいろとアメフト映画を観てきましたが、手持ちカメラによる連続カットで、素早い展開を見せるドキュメンタリー風な映像の本作は、カットの間にスパっと切り込んでくる選手やコーチの視線と仕草、ひとつのプレイにわき上がる観衆、要所になればなるほど少なくなっていくセリフ…わざわざ俳優たちが声に出さなくたって、熱い心情がどんどん伝わってくる――思わず圧倒されて、ちょっと言葉を失ってしまったナリ。大きいスクリーンで観れてよかったっス。
アメリカ――とくにブッシュ支持層が多そうな小さい町では、高校アメフトがシーズン突入するや、まるでそれ以外になにもないかのように、町全体あげての大イベントと化し、コーチや選手たちは、住民から過剰な期待とプレッシャーを押し付けられていく。勝てば持ち上げられ、負ければ叩き落される。持ち上げられているときはよいけれど、突然叩き落されたら?
選手とコーチの結束うんぬんというお約束より、アメリカの素顔や背景がよく見えるー――とかくNYのような都会がアメリカだと思われがちな中で、実はこういう小さな町こそ、本当のアメリカがあるんじゃないかと思えてくるストーリー。コーチ役がビリー・ボブってあたりが、アメリカの田舎なイメージにピッタリだし、また思ってた以上にストイックなコーチ役が似合ってたもんだから、もうビックリしちゃった。お約束な叱咤系演説シーンにだってシビれた!デンゼル・ワシントン(「タイタンズを忘れない」)にぜんぜん負けてないよ!>ビリー・ボブ
スター…というより、神のような扱いを受ける選手たち、でもそれぞれに抱える悩みは至って普通、どこにでもいる10代の男の子たちと同じ、みな希望や夢に挫折や絶望が同居している。シーズンに突入し、夢のような時間を過ごしたところで、シーズン終了後に卒業となれば、一気に夢から現実へと引き戻される。甘美な時間はとても短く、その後の人生は長い。スター選手であろうとアメフトで成功できる者は少なく、逆に将来は、彼らが未来の選手たちにプレッシャーを与える立場になっていくのかもしれない。町にとって、シーズンは今季限りではないのだから。
スポコンの王道的感動だけでなく、スポーツにおけるホロ苦さ、熱狂的な夢から醒めたときの現実との差、表にはなかなか見えてこない裏アメリカ――ここまでストイックに、そしてリアルに描いた青春スポーツ映画ってのは、(私には)初めてだったかも。万人向けとは云えないけれど、心打たれました。ホロ苦いあたりが、私好みだったのかな。「タイタンズを忘れない」より「プライド」派って、確実に少数でしょうね。
ただ〜し。あれだけシーズンの背景がリアルで、映像もドキドキするほど素晴らしかったのに、最後の試合のシーンで、実際の試合ではありえなさそうなプレイが連続したのには参った。いくらなんでもムリでしょ。ほかに文句はないんだけれど、それだけがちょっと興ざめだったかな。
一本通して観れば――スポコン要素だけでなく、ローカル的と云って過言でない名誉を巡り希望や挫折が交錯する、そしてそんなアメリカの背景までもが見えてくる、思いがけず拾いモノとなった青春映画。それにしても「Friday Night Lights」(原題)って、いいタイトルだよなあ…。
ところで。この手の映画には、将来有望な若手俳優がいたりするんですが――個人的にチェックしたのは、ここのところヤング・ラティーノ役でちょこちょこ見かける、ジェイ・ヘルナンデス。彼、「炎のメモリアル」や「トルク」にも出てましたね。あんまり好みじゃないけれど、カワイイ顔立ちしてるよなと。チェック、チェック〜♪
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