罰ゲーム感想:「総評/総括」
2007年7月23日 Rotten Sisters! コメント (2)
←会社ではこんな風に手で隠して、コソコソ読んでおりました(画像は秋林家で撮ったもの)。堂々と読める本じゃないですからね。ちなみにページは「鈍色の華」。わかんないと思いますけど。後ろにあるのは現在読んでいる本。ジャンルは見事バラバラ。めでたく感想を書き上げたので、お茶の間にうっかり『エロとじv』を忘れてしまうことがなくなりました。冷や汗流さなくてもいーい〜♪
さて。ヨタ話はここまでにして本題を。
コンペティションなわけではないけれども、13本も載ると「どれがよかった?」「どれが好き?」という話になるのが常というもの。KAT-TUNが目の前にいたら、「ねーねー、だれが好き?」という話になるのと同じである(私は田中。好みではないが、そのジャニーズらしからぬ媚びない姿勢と個性を買う)。というわけで、『エロとじv』掲載作品13本中、各賞ベスト3を選んでみた。
★『エロとじv』掲載作品リスト(掲載順・敬称略)
「痴漢電車」 作:鬼塚ツヤコ 扉絵:佐々成美
「バッドステータスv発情中」 作:南原兼 扉絵:ホームラン・拳
「媚薬」 作:水上ルイ 扉絵:池玲文
「兄貴とヤス」 作:英田サキ 扉絵:鹿乃しうこ
「蜜月メイド」 作:水戸泉 扉絵:しょうおとあや
「鈍色の華」 作:木原音瀬 扉絵:鈴木ツタ
「隷従の檻」 作:和泉桂 扉絵:稲荷家房之介
「クリスタル」 作:榎田尤利 扉絵:中村明日美子
「貴人たちの後継儀式」 作:斑鳩サハラ 扉絵:明神翼
「多岐川肛門病院の秘密」 作:山藍紫姫子 扉絵:あさとえいり
「華麗なる賭け」 作:あすま理彩 扉絵:亜樹良のりかず
「縛めの白薔薇」 作:あさぎり夕 扉絵:かんべあきら
「可愛くて、可愛くて。」 作:雪代鞠絵 扉絵:大和名瀬
■コンペティション部門
1.「鈍色の華」 作:木原音瀬 扉絵:鈴木ツタ
2.「クリスタル」 作:榎田尤利 扉絵:中村明日美子
3.「兄貴とヤス」 作:英田サキ 扉絵:鹿乃しうこ
BL短編小説として評価した場合のべスト3。カンヌ風にいうと、パルム・ドールが木原音瀬、グランプリが榎田尤利。一歩間違えれば、読み手に痛恨のトラウマを与えるだろう衝撃作を(またもや)書いてきた木原、スリリングにキッチリ隙なくまとめてきた榎田、愛にあふれたエロにスピーディーな展開が素晴らしかった英田。やっぱりこの三人が抜きん出る形となったという印象。予想通り。
■ある視点部門
1.「多岐川肛門病院の秘密」 作:山藍紫姫子 扉絵:あさとえいり
2.「バッドステータスv発情中」 作:南原兼 扉絵:ホームラン・拳
3.「可愛くて、可愛くて。」 作:雪代鞠絵 扉絵:大和名瀬
「エロとじv」の感想を語り合うと、たぶん「木原さんキョーレツー、エダさん上手いー、英田兄貴エローい」という人気作家3名の話になると思うのだが、そのあと「でさ…アレ、どう思った?」と来るだろう作品を選んでみた。となると、やっぱり山藍紫姫子。「卵を見ると思い出す」という人は多いはず(アタシもだ)。南原兼は、いきなりの猫耳にたまげた。雪代鞠絵が3位なのは、「なにもラストがこの話でなくたって」という理由である。
■萌え出づる大賞
1.【キャラ・ストーリー萌え】「兄貴とヤス」 作:英田サキ 扉絵:鹿乃しうこ
2.【作家萌え】「クリスタル」 作:榎田尤利 扉絵:中村明日美子
3.【シチュエーション萌え】「媚薬」 作:水上ルイ 扉絵:池玲文
短編ながら私にキャラ萌えさせた「兄貴とヤス」が1位。羽鳥とヤスは実に魅力的だった。ヤスが羽鳥に精を吸い尽くされてなければ、またふたりの話が読みたい。2位の「クリスタル」は、榎田尤利の上手さに萌えた。3位の「媚薬」は、正直云えば、キャラの設定に合ったセリフまわしにして欲しかったし、攻が喋りすぎなエロもまったく好みではなかったのだが、「馬丁×王の最後の夜」というシチュエーションに萌えた。
■扉絵大賞
1.池玲文「媚薬」
2.鹿乃しうこ「兄貴とヤス」
3.稲荷家房之介「隷従の檻」
「ヒゲや胸毛や脛毛は当たり前、筋肉ムチムチなエロエロゲイ」というイメージで、「兄貴とヤス」を担当してもいいはずの池玲文が、ひらひらレースの西洋コスプレキャラを担当!しかもまるでアンドレ!!…この衝撃は大きかった。池を抜擢したリブレ編集担当者を褒めたい。秋林絶賛の1枚。鹿乃しうこは、さすがガテン系アクロバット絵師であると納得の1枚。稲荷家房之介は、もう少しアラブっぽかったらよかったかな…なんとなくトルキーだったので。
■惹句大賞
1.「弟分に奪われる極道同士の危険な愛……!!」(「兄貴とヤス」)
2.「誰も見たことのないその華は、誰とも違う輝きを放ち…」(鈍色の華)
3.該当作なし
女性誌(「女性自身」など)の表紙風にまとめた「兄貴とヤス」と、小説の内容が衝撃的なぶん、控え目に抑えた「鈍色の華」を評価したい。
■コラボレーション大賞
1.「兄貴とヤス」 作:英田サキ 扉絵:鹿乃しうこ
2.「鈍色の華」 作:木原音瀬 扉絵:鈴木ツタ
3.「バッドステータスv発情中」 作:南原兼 扉絵:ホームラン・拳
「作品・扉絵・惹句」のベストコラボは「兄貴とヤス」。やっぱり乗って書いたもの勝ちである。
■総評/総括
ロリータ…もといショタ系からJUNE/耽美系まで、読者の属性に対応するべく、それぞれのエキスパートだと思われる作家、そして現在もっとも勢いがあるだろう人気作家3名「榎田尤利・木原音瀬・英田サキ」を揃えた、かなりゴーカな企画本であり、リブレ編集部の意気込みがよく伝わってきた。
がしかし、ヤリっぱなしオチなし陵辱モノばかりで、なにゆえ「エロエロ=陵辱モノ」にみなしたがるのか。
そんな中、エロだけでなく短編小説の面白さを感じさせてくれたTOP3はさすがで、最後にギャラクティカファントム食らわしたり(木原)、スリリングにヒネってきたり(榎田)とただの陵辱モノで終わらない逆転劇に仕上げ、楽しませてくれた。作家自身、楽しみながら書き上げたのではないだろうか。愛に溢れたエロを書いてきた英田作品については、「ラストがちょっとなあ…」と感じるものの、13本中1番人気なのではないかと思う。
さて。
そんな「エロとじv」に対し、私は云いたいことがひとつある。
ヤリっぱなしのオチなし作品は、どんなにいやらしい単語・描写が書かれていても、「面白くない、エロくない、疲れるだけ」。もっと考えてくれ!…エロ特化本とはいえ、読者はラブにストーリーを求める腐女子がメインなんだから。
「13本中、6本が雑誌掲載作品で7本が書き下ろし」だったそうだが、雑誌に1本企画モノとして載るならまだいい。1冊にズラズラズラ〜はやっぱりキツい。もし、同じような企画が第二弾として持ち上がっているのなら、短編小説として成立している作品を載せて欲しい。エロにストーリーが欲しい。ヤリ逃げ厳禁、プリーズ!だ。
以上、約1ヶ月続いた罰ゲームすべて終了。
完
あー…疲れた…。
「エロとじv」で、こんなマジメな(多少ふざけてはいるけど)感想を1本ずつ書いてる人は少ないだろうな。アウトプットして、リブレに郵送しようかと思ったナリ。
さて。ヨタ話はここまでにして本題を。
コンペティションなわけではないけれども、13本も載ると「どれがよかった?」「どれが好き?」という話になるのが常というもの。KAT-TUNが目の前にいたら、「ねーねー、だれが好き?」という話になるのと同じである(私は田中。好みではないが、そのジャニーズらしからぬ媚びない姿勢と個性を買う)。というわけで、『エロとじv』掲載作品13本中、各賞ベスト3を選んでみた。
★『エロとじv』掲載作品リスト(掲載順・敬称略)
「痴漢電車」 作:鬼塚ツヤコ 扉絵:佐々成美
「バッドステータスv発情中」 作:南原兼 扉絵:ホームラン・拳
「媚薬」 作:水上ルイ 扉絵:池玲文
「兄貴とヤス」 作:英田サキ 扉絵:鹿乃しうこ
「蜜月メイド」 作:水戸泉 扉絵:しょうおとあや
「鈍色の華」 作:木原音瀬 扉絵:鈴木ツタ
「隷従の檻」 作:和泉桂 扉絵:稲荷家房之介
「クリスタル」 作:榎田尤利 扉絵:中村明日美子
「貴人たちの後継儀式」 作:斑鳩サハラ 扉絵:明神翼
「多岐川肛門病院の秘密」 作:山藍紫姫子 扉絵:あさとえいり
「華麗なる賭け」 作:あすま理彩 扉絵:亜樹良のりかず
「縛めの白薔薇」 作:あさぎり夕 扉絵:かんべあきら
「可愛くて、可愛くて。」 作:雪代鞠絵 扉絵:大和名瀬
■コンペティション部門
1.「鈍色の華」 作:木原音瀬 扉絵:鈴木ツタ
2.「クリスタル」 作:榎田尤利 扉絵:中村明日美子
3.「兄貴とヤス」 作:英田サキ 扉絵:鹿乃しうこ
BL短編小説として評価した場合のべスト3。カンヌ風にいうと、パルム・ドールが木原音瀬、グランプリが榎田尤利。一歩間違えれば、読み手に痛恨のトラウマを与えるだろう衝撃作を(またもや)書いてきた木原、スリリングにキッチリ隙なくまとめてきた榎田、愛にあふれたエロにスピーディーな展開が素晴らしかった英田。やっぱりこの三人が抜きん出る形となったという印象。予想通り。
■ある視点部門
1.「多岐川肛門病院の秘密」 作:山藍紫姫子 扉絵:あさとえいり
2.「バッドステータスv発情中」 作:南原兼 扉絵:ホームラン・拳
3.「可愛くて、可愛くて。」 作:雪代鞠絵 扉絵:大和名瀬
「エロとじv」の感想を語り合うと、たぶん「木原さんキョーレツー、エダさん上手いー、英田兄貴エローい」という人気作家3名の話になると思うのだが、そのあと「でさ…アレ、どう思った?」と来るだろう作品を選んでみた。となると、やっぱり山藍紫姫子。「卵を見ると思い出す」という人は多いはず(アタシもだ)。南原兼は、いきなりの猫耳にたまげた。雪代鞠絵が3位なのは、「なにもラストがこの話でなくたって」という理由である。
■萌え出づる大賞
1.【キャラ・ストーリー萌え】「兄貴とヤス」 作:英田サキ 扉絵:鹿乃しうこ
2.【作家萌え】「クリスタル」 作:榎田尤利 扉絵:中村明日美子
3.【シチュエーション萌え】「媚薬」 作:水上ルイ 扉絵:池玲文
短編ながら私にキャラ萌えさせた「兄貴とヤス」が1位。羽鳥とヤスは実に魅力的だった。ヤスが羽鳥に精を吸い尽くされてなければ、またふたりの話が読みたい。2位の「クリスタル」は、榎田尤利の上手さに萌えた。3位の「媚薬」は、正直云えば、キャラの設定に合ったセリフまわしにして欲しかったし、攻が喋りすぎなエロもまったく好みではなかったのだが、「馬丁×王の最後の夜」というシチュエーションに萌えた。
■扉絵大賞
1.池玲文「媚薬」
2.鹿乃しうこ「兄貴とヤス」
3.稲荷家房之介「隷従の檻」
「ヒゲや胸毛や脛毛は当たり前、筋肉ムチムチなエロエロゲイ」というイメージで、「兄貴とヤス」を担当してもいいはずの池玲文が、ひらひらレースの西洋コスプレキャラを担当!しかもまるでアンドレ!!…この衝撃は大きかった。池を抜擢したリブレ編集担当者を褒めたい。秋林絶賛の1枚。鹿乃しうこは、さすがガテン系アクロバット絵師であると納得の1枚。稲荷家房之介は、もう少しアラブっぽかったらよかったかな…なんとなくトルキーだったので。
■惹句大賞
1.「弟分に奪われる極道同士の危険な愛……!!」(「兄貴とヤス」)
2.「誰も見たことのないその華は、誰とも違う輝きを放ち…」(鈍色の華)
3.該当作なし
女性誌(「女性自身」など)の表紙風にまとめた「兄貴とヤス」と、小説の内容が衝撃的なぶん、控え目に抑えた「鈍色の華」を評価したい。
■コラボレーション大賞
1.「兄貴とヤス」 作:英田サキ 扉絵:鹿乃しうこ
2.「鈍色の華」 作:木原音瀬 扉絵:鈴木ツタ
3.「バッドステータスv発情中」 作:南原兼 扉絵:ホームラン・拳
「作品・扉絵・惹句」のベストコラボは「兄貴とヤス」。やっぱり乗って書いたもの勝ちである。
■総評/総括
ロリータ…もといショタ系からJUNE/耽美系まで、読者の属性に対応するべく、それぞれのエキスパートだと思われる作家、そして現在もっとも勢いがあるだろう人気作家3名「榎田尤利・木原音瀬・英田サキ」を揃えた、かなりゴーカな企画本であり、リブレ編集部の意気込みがよく伝わってきた。
がしかし、ヤリっぱなしオチなし陵辱モノばかりで、なにゆえ「エロエロ=陵辱モノ」にみなしたがるのか。
そんな中、エロだけでなく短編小説の面白さを感じさせてくれたTOP3はさすがで、最後にギャラクティカファントム食らわしたり(木原)、スリリングにヒネってきたり(榎田)とただの陵辱モノで終わらない逆転劇に仕上げ、楽しませてくれた。作家自身、楽しみながら書き上げたのではないだろうか。愛に溢れたエロを書いてきた英田作品については、「ラストがちょっとなあ…」と感じるものの、13本中1番人気なのではないかと思う。
さて。
そんな「エロとじv」に対し、私は云いたいことがひとつある。
ヤリっぱなしのオチなし作品は、どんなにいやらしい単語・描写が書かれていても、「面白くない、エロくない、疲れるだけ」。もっと考えてくれ!…エロ特化本とはいえ、読者はラブにストーリーを求める腐女子がメインなんだから。
「13本中、6本が雑誌掲載作品で7本が書き下ろし」だったそうだが、雑誌に1本企画モノとして載るならまだいい。1冊にズラズラズラ〜はやっぱりキツい。もし、同じような企画が第二弾として持ち上がっているのなら、短編小説として成立している作品を載せて欲しい。エロにストーリーが欲しい。ヤリ逃げ厳禁、プリーズ!だ。
以上、約1ヶ月続いた罰ゲームすべて終了。
完
あー…疲れた…。
「エロとじv」で、こんなマジメな(多少ふざけてはいるけど)感想を1本ずつ書いてる人は少ないだろうな。アウトプットして、リブレに郵送しようかと思ったナリ。
コメント
エロとじの表紙、はじめ見た時はギョッとしました。こちらのTOPでずっとその画像が続くので、これまた妙におかしかったり心配になったりしましたが、いつも感想楽しみにしてました。
ところで、以前、稲荷家さんのことをコメントした際、イナリヤのヤの字を間違えて“稲荷屋”と書いてしまったのですが、ごめんなさい、正しくは“稲荷家”です。
こちらで見ると“稲荷屋”となってることが多いので、私が間違えて伝えたのをそのまま秋林さんも使ってるのかな〜と思いまして。
私も罰ゲームとは云え、「これでいいんだろうか…」と泣きそーになりました(ははは!)。このブログサイトのTOPの左側に「今週のランキング」という表があって、その20位に「エロとじv」が出たときは、さすがに「………」となりました…って、誰もそんなところ見てないでしょうけど。
>正しくは“稲荷家”です
ホントだ!!うわ〜〜〜〜〜〜!!ありがとうございますっ!さっそく直しました!稲荷家先生、ゴメンなさいっ!