2006年下半期映画ちょっとだけ感想&デキゴトロジー 6
2007年8月30日 年度別フェイバリット10映画
2006年度下半期映画ちょっとだけ感想&デキゴトロジー」です。これは私が昨年下半期に鑑賞した映画の中で、ちょっとだけ感想を書いておきたい、感想は別に書いたけどそれに補足をしておきたい、映画館でトンデモ事件に遭遇したので報告しておきたい…など、基本的に簡単な感想と、ヨタ話を記したものです。ただし、観た映画すべてを書くことは絶対ムリ!不可能!なので、一部だけとなっております。
なんで今ごろ昨年の下半期を振り返ってるんだ?…って云われそうですが、その…いろいろありまして…ブログに書くのが遅れに遅れちゃったんです。タイムリーでなくてすみましぇん。
■「カポーティ」
以前、スピルバーグがカポーティに会ったことを熱っぽく語っていた話が雑誌に載っていて、米国人はよくよくカポーティが好き(フィッツジェラルドも好きだよね)なんだ、映画にもちょくちょく出てくるし…と思っていたら、『冷血』執筆時のカポーティを描いた映画が公開された。本作でカポーティを演じたホフマンはオスカーをゲット。
う〜ん…インタビュー映像でしか知らないので、実際のカポーティがどんな人なのかわからないんだけども、この映画でのカポーティは「いまどきのセレブ」だった。背が低く、太っていて、ゲイ。アルコールにドラッグ。パーティでは囲まれ、皮肉とジョークが効いたトークとゴシップで笑いを誘う。あの時代だったら、たしかに南部(ルイジアナ出身)にはいられない、NYの社交界でしか生きられなかった人だろうな…。
印象的だったのは、本編中にカポーティが目の当たりにしたものや出来事などすべて、観客も一緒に体験したということ。惨殺された遺体が棺桶の中でどう処理をされているか、処刑執行シーンで犯人の身体が下へ落ちていく瞬間など、普通だったら最後まで映さなくてもいいだろう、それと対峙したカポーティの表情だけで充分だろうというところまで――全部、ハッキリと。同じ体験を通して、自分とカポーティの間にどれだけ感じ方や思考に差があるか、そんなことをはかっている自分に気付いた。実はあの独特と云われた人も普通の感性を持っていて、自分とさほど差がないんじゃないか。カポーティが映画通りの人であったかはわからないけれど、ついそんなことを思いながら観賞してしまった。作用力(←日本語ヘン。あとで直そう…)を感じた1本。
■「イカとクジラ」
ケビン・クラインとフィービー・ケイツの息子オーウェンくんが出ている(!)という理由だけで観に行った。オーウェンくん、演技は可もなく不可もなくなんだけど…ルックスが(あのふたりの子供なのに)微妙。でも子役はバケるからなあ。
■「王の男」
なんだか懐かしい愛憎劇だった。JUNEっぽいっつーか。「王の男」って邦題もイイね。でもなんで私のハートを貫くほどじゃなかったんだろう?と考えていたら、オッシーに「そりゃー、(受と思われる)コンギル役のイ・ジュンギが、秋林さんの好みから大きくハズれてるからですよ(←どうしてわかるの?)。もしコンギルが玉木宏だったら、秋林さん、確実に2〜3回は観に行って、DVDも発売当日に買ってますね」と回答されてしまった。玉木くんがコンギル?―――(想像中)―――鼻血ブー!!
■「トリスタンとイゾルデ」
中世暗黒時代のケルト伝説、悲恋の古典を映画化。「禁じられた愛の物語」、ベタベタのラブストーリーとして、私のハートを貫いたのはこっちのほうだった。いいわ〜♪
あの人の花嫁として私は海を渡る、愛しい人が待つあの国へ。でも夫になるのはあの人ではなく王だった――。イゾルデが密かに愛するトリスタンはマーク王の腹心、王とイゾルデの初夜に悶えるトリスタン…うう…もうせつないっ!…ちょっと影のあるトリスタン役は、オーリが演じるとヘタレになる(←ホメてます)ので、ジェイムズ・フランコでピッタリ。アタシでもホレるトリスタンぶり。いいわ〜♪…少年時代のトリスタンを演じたトーマス・サンスターくん(ヒュー・グラントのいとこ)もカワイイ♪
ビックリしたのはマーク王役のルーファス・シーウェル。時代モノによく出ている俳優さんなんだけど、いつもわかりやす〜い悪玉役なので、マーク王はイヤなヤツだろうと思ってたら、これが素敵な王様で(彼が演じてきた中ではもっともいい役だと思う)。私がトリスタンでも忠誠を誓うし、イゾルデだったら心中フクザツだ。
音楽良し、映像良し、キャスト良し、ストーリー良し。製作に回ったリドリー・スコットが、最初の予定通り監督していたら、もうちょっと映像がスタイリッシュになったかもしれないけど、これはこれでいい出来だと思う。廉価版DVDが出たら買おうっと♪
■「007/カジノ・ロワイヤル」
新ボンドのダニエル・クレイグが身体を張ってた冒頭のチェイスシーンを観ていて、ふと思ったんだけど…ここ最近のアクション映画における悪組織の下っ端って――「M:i:3」や、最近観た「ダイハード4.0」でもそうだったように――なんだかヤマカシ化してない?…流行なの?…俳優もスタントマンもタイヘンだ〜。
ダニエル・クレイグは、キャスティングされたとき、ボロクソ云われていて可哀相だった。それがフタを開けてみれば絶賛の嵐。ボンドガールじゃなくボンドの水着姿が話題になったなんて、前代未聞だった。ただあの芸風だと、クレイグボンドのシリーズは少ないような気がする…ま、いっか、当分は楽しませてくれるでしょうし。
なかなか007のテーマが流れないとか、ひとりの女性を愛するボンドとか…なんとなく「女王陛下の007」を思い出してしまった本作で、何が一番印象的だったかというと――やっぱあの拷問シーン。最初、何が始まるかわかんなくて「?????なんでイスが?」だったのに、いざ始まるや「!!!!!!!!!」。痛いどころじゃないってば…。美容院で美容師さんと検証をしてしまったくらい、衝撃を受けてしまった。その昔、大学の講義で「欧州の拷問器具」なる外書講読資料を見たとき、「欧州人の考えることはヤバイ」と思ったけど…こりゃマジでヤバイ、と実感。
■「リトル・ミス・サンシャイン」
2006年は当たりハズレが大きいジャンルのロードムービーが多かった。その中でも、これはいい映画だったなあ。確かな演技力を持つ俳優が多かったし、安心して観ることができた。特にグランパ最高!…それにしても向こうの映画は、死体を持ってウロウロというシチュエーションが好きだね。わははは!
以上、「2006年下半期映画ちょっとだけ感想&デキゴトロジー」でした。終わった〜!
すみません、続く…。
なんで今ごろ昨年の下半期を振り返ってるんだ?…って云われそうですが、その…いろいろありまして…ブログに書くのが遅れに遅れちゃったんです。タイムリーでなくてすみましぇん。
■「カポーティ」
以前、スピルバーグがカポーティに会ったことを熱っぽく語っていた話が雑誌に載っていて、米国人はよくよくカポーティが好き(フィッツジェラルドも好きだよね)なんだ、映画にもちょくちょく出てくるし…と思っていたら、『冷血』執筆時のカポーティを描いた映画が公開された。本作でカポーティを演じたホフマンはオスカーをゲット。
う〜ん…インタビュー映像でしか知らないので、実際のカポーティがどんな人なのかわからないんだけども、この映画でのカポーティは「いまどきのセレブ」だった。背が低く、太っていて、ゲイ。アルコールにドラッグ。パーティでは囲まれ、皮肉とジョークが効いたトークとゴシップで笑いを誘う。あの時代だったら、たしかに南部(ルイジアナ出身)にはいられない、NYの社交界でしか生きられなかった人だろうな…。
印象的だったのは、本編中にカポーティが目の当たりにしたものや出来事などすべて、観客も一緒に体験したということ。惨殺された遺体が棺桶の中でどう処理をされているか、処刑執行シーンで犯人の身体が下へ落ちていく瞬間など、普通だったら最後まで映さなくてもいいだろう、それと対峙したカポーティの表情だけで充分だろうというところまで――全部、ハッキリと。同じ体験を通して、自分とカポーティの間にどれだけ感じ方や思考に差があるか、そんなことをはかっている自分に気付いた。実はあの独特と云われた人も普通の感性を持っていて、自分とさほど差がないんじゃないか。カポーティが映画通りの人であったかはわからないけれど、ついそんなことを思いながら観賞してしまった。作用力(←日本語ヘン。あとで直そう…)を感じた1本。
■「イカとクジラ」
ケビン・クラインとフィービー・ケイツの息子オーウェンくんが出ている(!)という理由だけで観に行った。オーウェンくん、演技は可もなく不可もなくなんだけど…ルックスが(あのふたりの子供なのに)微妙。でも子役はバケるからなあ。
■「王の男」
なんだか懐かしい愛憎劇だった。JUNEっぽいっつーか。「王の男」って邦題もイイね。でもなんで私のハートを貫くほどじゃなかったんだろう?と考えていたら、オッシーに「そりゃー、(受と思われる)コンギル役のイ・ジュンギが、秋林さんの好みから大きくハズれてるからですよ(←どうしてわかるの?)。もしコンギルが玉木宏だったら、秋林さん、確実に2〜3回は観に行って、DVDも発売当日に買ってますね」と回答されてしまった。玉木くんがコンギル?―――(想像中)―――鼻血ブー!!
■「トリスタンとイゾルデ」
中世暗黒時代のケルト伝説、悲恋の古典を映画化。「禁じられた愛の物語」、ベタベタのラブストーリーとして、私のハートを貫いたのはこっちのほうだった。いいわ〜♪
あの人の花嫁として私は海を渡る、愛しい人が待つあの国へ。でも夫になるのはあの人ではなく王だった――。イゾルデが密かに愛するトリスタンはマーク王の腹心、王とイゾルデの初夜に悶えるトリスタン…うう…もうせつないっ!…ちょっと影のあるトリスタン役は、オーリが演じるとヘタレになる(←ホメてます)ので、ジェイムズ・フランコでピッタリ。アタシでもホレるトリスタンぶり。いいわ〜♪…少年時代のトリスタンを演じたトーマス・サンスターくん(ヒュー・グラントのいとこ)もカワイイ♪
ビックリしたのはマーク王役のルーファス・シーウェル。時代モノによく出ている俳優さんなんだけど、いつもわかりやす〜い悪玉役なので、マーク王はイヤなヤツだろうと思ってたら、これが素敵な王様で(彼が演じてきた中ではもっともいい役だと思う)。私がトリスタンでも忠誠を誓うし、イゾルデだったら心中フクザツだ。
音楽良し、映像良し、キャスト良し、ストーリー良し。製作に回ったリドリー・スコットが、最初の予定通り監督していたら、もうちょっと映像がスタイリッシュになったかもしれないけど、これはこれでいい出来だと思う。廉価版DVDが出たら買おうっと♪
■「007/カジノ・ロワイヤル」
新ボンドのダニエル・クレイグが身体を張ってた冒頭のチェイスシーンを観ていて、ふと思ったんだけど…ここ最近のアクション映画における悪組織の下っ端って――「M:i:3」や、最近観た「ダイハード4.0」でもそうだったように――なんだかヤマカシ化してない?…流行なの?…俳優もスタントマンもタイヘンだ〜。
ダニエル・クレイグは、キャスティングされたとき、ボロクソ云われていて可哀相だった。それがフタを開けてみれば絶賛の嵐。ボンドガールじゃなくボンドの水着姿が話題になったなんて、前代未聞だった。ただあの芸風だと、クレイグボンドのシリーズは少ないような気がする…ま、いっか、当分は楽しませてくれるでしょうし。
なかなか007のテーマが流れないとか、ひとりの女性を愛するボンドとか…なんとなく「女王陛下の007」を思い出してしまった本作で、何が一番印象的だったかというと――やっぱあの拷問シーン。最初、何が始まるかわかんなくて「?????なんでイスが?」だったのに、いざ始まるや「!!!!!!!!!」。痛いどころじゃないってば…。美容院で美容師さんと検証をしてしまったくらい、衝撃を受けてしまった。その昔、大学の講義で「欧州の拷問器具」なる外書講読資料を見たとき、「欧州人の考えることはヤバイ」と思ったけど…こりゃマジでヤバイ、と実感。
■「リトル・ミス・サンシャイン」
2006年は当たりハズレが大きいジャンルのロードムービーが多かった。その中でも、これはいい映画だったなあ。確かな演技力を持つ俳優が多かったし、安心して観ることができた。特にグランパ最高!…それにしても向こうの映画は、死体を持ってウロウロというシチュエーションが好きだね。わははは!
以上、「2006年下半期映画ちょっとだけ感想&デキゴトロジー」でした。終わった〜!
すみません、続く…。
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