■04.「love me, I love you」
[B’z LIVE-GYM ’96 "Spirit LOOSE"] (1996/5/22 国立代々木競技場 第一体育館)

CD:テレビ朝日系ドラマ「柊叉三郎」主題歌
2nd:東京(1995/07/07)
アルバム「LOOSE」(1995/11/22)収録

★曲について
ショーケン主演ドラマのテーマソング(主題歌としては「ALONE」「Don’t Leave Me」以来)。「いろいろあって仕方がないよね、でも僕のことも愛してくれないかな?ねえ、お願いだからさ〜」という、いつもの女にへりくだった定番「ダメ男ソング」。ライブでもよく演奏されている。この曲はなんといってもPVの出来が素晴らしく、♪ちゃららららららららら〜ん♪とイントロを聴くと、ロケ地である札幌の街を思い出すファンは多いだろう。イナバ氏はスカジャンからスーツまでいろいろ衣装を着こなし、公園でお弁当食べているOLをナンパしているが、基本はカジュアルソングなためか、いい脱力感が出ている。松ちゃんは女性ダンサーに囲まれ、ホンモノのお酒を飲んで上機嫌…のくせに、それをサングラスで隠しているという感じ。適度に力が抜けた、楽しい曲である。

★ライブ&映像背景
1996年。このツアーあたりから、「B’zご一行様」→大きなシステムを組んだ「プロジェクトB’z」へと移行、音楽性はそのままに、プロフェッショナルで不安定要素が少ない(=ミスの少ない)ライブへと変わり、安心して観ることができるようになった。ベタなコントなどはせず、「なにか楽しませよう」という試みがよく出ていて、たとえば米国でハリウッド式に撮影したオープニングムービーなど、演出もたいへんスマートになったような印象を受けた。

書いているうちに、だんだんいろんなことを思い出してきたのだが――このツアー最大の見所だったのは、タガをお外しになったイナバ様(またはイナバニー)こと、イナバ氏ご本人。

私は松ちゃんの目の前の最前列席だったので、開演直後はとーぜん松ちゃんばかりを見ていた。そしたらば、アリーナ前列でイナバ氏を指差しする人が多く、さらにいつも以上にみなキャアキャア云っていたので、「なに?なんなの?」とイナバ氏をナナメ見すると――黒のハイレグビキニパンツに網タイツ(注1)な衣装で歌っておられた(DVDでご確認下さい)。蝶の羽根のアイマスクにムチを持たせたら、まさに「イナバ様」。

「ハイレグビキニにシースルーかよ!?」とビックリしてるうちに1曲目終了、2曲目3曲目となって、ついに目の前にイナバ様がやってこられ、クルリと1回転――そして驚愕。「ビキニじゃねえ!?タンガだよ!ひええええええ!!」

さらに「GIMME YOUR LOVE」で、トップスのシャツを下げながら、後ろ向きでクネクネと踊り出すイナバ様(「Real Thing Shakes」のPVでその踊る姿を見ることができます)。まるで踊り子イナバニーちゃん状態(注2)。「市川さああんっ!イナバニーちゃんにお立ち台とポール!五郎ちゃああんっ!赤ピンもっと当てて!」とつい叫んでしまいそうになるほど、その瞬間はまさに場末の……だった。さらに今度は「FUSHIDARA100%」で、たいへんやらしい腕立て伏せ(という表現にさせて下さい)をなさるイナバ様。「今回のライブは、中学生以下は見たらアカン!入場禁止!」と、終演後にNちゃんとR15指定をするほど、イナバニーちゃんのダンス&腕立て伏せ(という表現にさせて下さい)は強烈だった。

なお、イナバ氏が真っ赤なギブソンのフライングV(注3)を楽しそうに演奏する曲などもあり、ファンには忘れられないツアーとなったのだが、ツアー後半では、イナバニーちゃんの踊りを見ようと、双眼鏡&オペラグラスを取り出す人が続出、ドームクラス会場でのライブではないのに、あれほど双眼鏡&オペラグラスでイナバ氏を見る人がいっせいに出現したのは、あのツアーのときだけだったような…。

B’zのふたりのルックスが最高だった96年、ほぼアリーナツアーで44本。チケット代:渚園〜BUZZ!!から据え置きの5500円(指定席)。2枚半券が残っているけど、もっと行っているはずなので、そのほか参加した公演の半券は、なくしたものと思われる。

★注釈
(注1)遠くから見ると網タイツみたいだが、実際は黒のTバックパンツ+黒レースで超タイトなシースルーロングパンツ(ブーツカット)。新田祐克のマンガに出てきそうな、本当にすんごいTバックだった。ファンクラブ会報誌に、「終演後、脱いだTバックを手で広げて見せてくれる稲葉さん」という写真が載ったが、モノクロ写真だったので形がよくわからなかった…。ライブで最初見たとき、「なんかレッチリみたいだなー」と思ったら、イナバ氏いわく「レッチリのギタリストが、ああいうの穿いていてカッコイイなと思って」。やっぱりね…。

(注2)以前、「あまりに客席が近くて、みんな下ばかり見るから、はずかしくて2日目に穿かなかった」というイナバ氏発言は徳島あたりと書いたが、実際に確認したところ、それは松山だった。アリーナばかりのツアーだったのに、松山は「愛媛県県民文化会館」。たしかに近い…とゆーか、ホールなので近すぎる…。それでイナバニーちゃんのダンス。松山1日目の人、ラッキー♪でしたね。

(注3)ギブソン社製のハデなV型をしたギターのこと。「そのあまりにも時代を先取りした斬新なスタイリングに市場が追いつくまでには長い歳月を要しました」と、ギブソン公式サイトに説明あり(日本語)。

↓このギター(ギブソン日本語公式サイト)
ttp://www.gibson.com/jp%2Djp/Divisions/Gibson%20USA/Guitars/Flying%20V/V%2DFactor/

「フライングV」と聞くと、私は「レニー・クラビッツ!」と思うのだが、ここで「ジミ・ヘン」と答える人は一般的な音楽好き、「ランディ・ローズ」と答える人はマニアックなメタラー、「稲葉浩志」と答える人はB’zギーク。このツアー以降、フライングVを持つイナバ氏が時折り見られるようになるが、その演奏はアコギでのソロよりよっぽど安心感アリ。2004年のソロ「en」ツアーでは、クラシックホワイトにベージュっぽい色をペイントしたフライングVが登場。

ちなみにフライングVは意外と重い。秋林、ホンモノのフライングV(70万円)を持っている人に借りて、レニー・クラビッツのマネを忘年会でしたことがあるのだが(ヅラとヒゲとサングラスで扮装したぞー!)、お酒飲んでかなりフラフラしていたので、何度もイスや壁やアンプにぶつけそうになり、オーナーをビビらせてしまったというイタい過去がある。先日、そのときの写真を友人Fが持ってきて、同席したオッシーに「これはイタい写真ですねー」と云われてしまった。フライングVじゃなく、身分相応なZO-3にでもしておけばよかったか(←たぶん、そういう問題ではない)。

↓ZO-3ってこんなギター(フェルナンデス公式サイト)
http://www.fernandes.co.jp/products/zo.html
(形が象さんだから、たぶん「ZO-3」。実売価格はベーシックで3万円前後)

★記憶以外の参考資料
『Be+wiz』vol.06〜32(B’z Party会報誌)

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