高校時代によく読んでいた青春小説は、何年経っても瑞々しい石坂洋次郎の「エデンの東」風『陽のあたる坂道』、そして、虚無的で退廃的な青年の心の空白を描いたブレット・イーストン・エリスの黒い『レス・ザン・ゼロ』。
方向性が真逆だといっていい内容なのに、なんでかわからなかったけれど、両作品とも好きでよく持ち歩いていた。そのどちらにも共感した。
私もクレイのいう「奇妙な痛み」を感じながら、結局なにもしないまま、青春を見送った。なんて空虚な世界にいるの、いったいなにをしたいの、まわりに人がいるけれどなにをしようとしているの…と、冷めた目で自分や周囲を見ていたと思う。
「ようするに人間は、“合流するのがこわい”んだ」(『レス・ザン・ゼロ』より)
方向性が真逆だといっていい内容なのに、なんでかわからなかったけれど、両作品とも好きでよく持ち歩いていた。そのどちらにも共感した。
私もクレイのいう「奇妙な痛み」を感じながら、結局なにもしないまま、青春を見送った。なんて空虚な世界にいるの、いったいなにをしたいの、まわりに人がいるけれどなにをしようとしているの…と、冷めた目で自分や周囲を見ていたと思う。
「ようするに人間は、“合流するのがこわい”んだ」(『レス・ザン・ゼロ』より)
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