「海街diary 番外編」

面白い。もう天才。アタシにとって吉田秋生は神。


…ただ一抹の淋しさがあって。

ふろくでついてきた「BANANA FISH &海街カレン ダー」を眺めたあと、「海街番外編」を読んだばっかりに、ものすごーく切なくなってしまった。「BANANA FISH」がアニメ化しなかったら、こんな思いになることはなかったのに。

どんなジャンルの作品だろうと作風や根底にあるものは同じ、昔がハリウッド映画なら今は邦画な画作りなだけで、吉田節はストーリー面でも技術面でも基本的に大きくは変わってないんだけど、絵柄が昔とまったく違う。それぞれの作品に合った絵になってきた/してきたことに拒否感はないし、温かみのある絵だからこそ「海街」らしさがあるとちゃんと分かってる。でももう二度とあの美麗な絵は戻ってこないんだなあと思うと…なんかもう涙が出そうで。(原作の)アッシュと英二はアップデートされることはないんだなって思い知らされる。

淋しいけど「最新描きおろしイラスト」がなくて大正解、今の絵だとすごくショックを受けるだろうから(BABY BANANAシリーズなら今でもダイジョブか)。ご本人も「過去にまったく興味はない」と云ってるし、美しい思い出ってことにしなければならないんだよね…。まあ「BANANA FISH」だって初期の頃は大友克洋の影響受けまくり、アッシュなんてNYC版「健康優良不良少年」だったし、それからあの美麗な絵になってきたことを思えば、変遷はいいことだとちゃんと思ってるよ。そして原作8-12巻の絵のレベルは最高だった、リアルタイムで毎月読めたことにはものすごーく感謝してる。

私が吉田秋生だったら、同じように「描くだけ描いたし、もう思い残すことはない」だろうな、うん。そして絵も作品に合わせて変えていくと思う。だいたい「BANANA FISH」みたいな綿密な話とキャラ設定、(吉田作品比で)けっこう描き込んでいる背景と映画のような構図(たまにデ・パルマ的だったりリドリー・スコット的だったり)のマンガを今もっかいやるとなると、しんどいしメンドクサイ。昔やったからもう十分です、今は別の話が描きたいんです、だな。

だからこそ25年のギャップは大きい…はあ。

でもって、ユーシス役の福山潤さんのインタビュー。

先月号の主演ふたり(内田&野島)とはまったく違う!
ギークといっていいほどの「BANANA FISH」マニアっぷり、その指摘っぷり、アタシと同レベルな語りっぷりに衝撃!この人やっばいな、おいおいおい!

しかも月龍(ユエルン)を演じているご本人なのに、「ユエルン」じゃなくて「ユーシス」と呼んでる(とゆーか、古参ファンにとってそれが自然、たぶんご本人も気づいていないだけと思われる、アニメ化したからアタシもそれに気づいた)という――もうアナタ「完全アウト!」ですわ(笑)。とりあえず、この人にユーシスまかせとけば問題まったくないないうことだけは分かったし、そもそも初登場で第一声を聞いた時点で納得してるし。ちなみに私も一緒で、今と昔ではユーシスの印象は変わってます、はい。

プリマグラフィー5点発表…そうだよな、ファンはわかってるよな、アタシでもその絵を選ぶわ!

で、例の本は11月か…うるさい、金なら黙って持っていけ!

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