Cosmetics Baton
2005年11月5日 おしゃれ
ひっさしぶりにバトンがまわってきました。
「Cosmetics Baton」…お化粧バトンですね。
ふむ。
その…私はオンとオフの差がひっじょーに激しい…とゆーか、その落差がたいへん大きいので、家族・友人・ご近所・会社の上司/同僚から驚かれてしまうタイプです。実際に、この前も近所のメガネ屋さんで「同一人物?」とビックリされたばかりだし。キアヌのことをとやかく云えない自分に、いまようやく気付いた…がーん。
普段のオフ時は、メンズのパーカー、擦れ切れたジーンズ、ヨレたシャツを着、穴が開きそうなシューズを履いて、ボサボサ頭のノーメイク。お出かけの場合(オン時)は、イザベルマランやシビラ、マーガレットハウエルあたりのお洋服を着、しっかりお化粧をして、靴もハイヒールを履きます。
ショールームで働いていた頃は、常に「見られる」環境のため、いわゆる「好感度メイク+へアースタイル」をしなければならず、かなり気を遣ったけれど、いまはごくフツー、自分にあったお化粧をしてるつもり…です。
以上を踏まえまして、回答as follows!
■質問1【基礎化粧品はどこの(会社名)何を(商品名)を使ってますか?】
クロロフィル化粧品。
教室にも通ってます。
↓クロロフィル化粧品
http://www.chloro.co.jp/index.html
■質問2【ファンデーションはどこの何を使ってますか?】
クロロフィル化粧品。
自分の肌色に合わせてパウダー調合してくれるところが気に入ってます。
■質問3【マスカラはどこの何を使ってますか?】
ヘレナ ルビンスタインの「スペクタキュラー マスカラ ウォータープルーフ」。
メイクはマスカラで決まると思ってるので、なかなか思い切って変えられない…ぐぐぐ。
■質問4【好きなコスメブランドをあげてください。】
クロロフィル化粧品。
教室で楽しくセルフエステできるし、なにより先生と仲良しだから♪
でも教室通いは月1回のペース……現在忙しくて、なかなか通える時間を作れないのが残念です。
あとはアユーラ(ケースがかわいい♪)、資生堂(口紅を使ってます)、マリー・クワント(主にアイシャドー。ポップでかわいい♪)あたり…かな?
■質問5【好きなor使ってる香水は何ですか?】
♯シャネル「No.19」
定番ですが、自分に一番合ってると思うので。
フローラルかつグリーンなノートが好き。
(同じグリーン系でもカボティーヌはニガテ)
♯キャシャレル「アナイスアナイス」
ユリとシトラスになるのかな?
フローラルでフレッシュなノート。
一時期、こればっか使ってました。
♯ボディショップ「マグノリア オードパルファム」
エレガントなノート。
マグノリアメインな香水って、あんまりナイから貴重。
♯資生堂「沙棗」(←Mac使いの方、化けてません?…「さそう」と読みます)
廃盤になってしまったのが残念。
官能的な感じが好きでした。
どのフレグランスも、かなり接近しないと香りに気付かないような感じでつけます。
■質問6【使って良かったおススメを教えてください。】
手間とお金がかかるけれど、基礎化粧品ではクロロフィルかなあ?
■質問7【このバトンを回す人】
回りきっちゃったので、ここでおしまい。
(もし回すならキリカさん!…と思ってたのですが、たしか以前、別ルートでお答えになってたような…あれ?
以上です♪
「Cosmetics Baton」…お化粧バトンですね。
ふむ。
その…私はオンとオフの差がひっじょーに激しい…とゆーか、その落差がたいへん大きいので、家族・友人・ご近所・会社の上司/同僚から驚かれてしまうタイプです。実際に、この前も近所のメガネ屋さんで「同一人物?」とビックリされたばかりだし。キアヌのことをとやかく云えない自分に、いまようやく気付いた…がーん。
普段のオフ時は、メンズのパーカー、擦れ切れたジーンズ、ヨレたシャツを着、穴が開きそうなシューズを履いて、ボサボサ頭のノーメイク。お出かけの場合(オン時)は、イザベルマランやシビラ、マーガレットハウエルあたりのお洋服を着、しっかりお化粧をして、靴もハイヒールを履きます。
ショールームで働いていた頃は、常に「見られる」環境のため、いわゆる「好感度メイク+へアースタイル」をしなければならず、かなり気を遣ったけれど、いまはごくフツー、自分にあったお化粧をしてるつもり…です。
以上を踏まえまして、回答as follows!
■質問1【基礎化粧品はどこの(会社名)何を(商品名)を使ってますか?】
クロロフィル化粧品。
教室にも通ってます。
↓クロロフィル化粧品
http://www.chloro.co.jp/index.html
■質問2【ファンデーションはどこの何を使ってますか?】
クロロフィル化粧品。
自分の肌色に合わせてパウダー調合してくれるところが気に入ってます。
■質問3【マスカラはどこの何を使ってますか?】
ヘレナ ルビンスタインの「スペクタキュラー マスカラ ウォータープルーフ」。
メイクはマスカラで決まると思ってるので、なかなか思い切って変えられない…ぐぐぐ。
■質問4【好きなコスメブランドをあげてください。】
クロロフィル化粧品。
教室で楽しくセルフエステできるし、なにより先生と仲良しだから♪
でも教室通いは月1回のペース……現在忙しくて、なかなか通える時間を作れないのが残念です。
あとはアユーラ(ケースがかわいい♪)、資生堂(口紅を使ってます)、マリー・クワント(主にアイシャドー。ポップでかわいい♪)あたり…かな?
■質問5【好きなor使ってる香水は何ですか?】
♯シャネル「No.19」
定番ですが、自分に一番合ってると思うので。
フローラルかつグリーンなノートが好き。
(同じグリーン系でもカボティーヌはニガテ)
♯キャシャレル「アナイスアナイス」
ユリとシトラスになるのかな?
フローラルでフレッシュなノート。
一時期、こればっか使ってました。
♯ボディショップ「マグノリア オードパルファム」
エレガントなノート。
マグノリアメインな香水って、あんまりナイから貴重。
♯資生堂「沙棗」(←Mac使いの方、化けてません?…「さそう」と読みます)
廃盤になってしまったのが残念。
官能的な感じが好きでした。
どのフレグランスも、かなり接近しないと香りに気付かないような感じでつけます。
■質問6【使って良かったおススメを教えてください。】
手間とお金がかかるけれど、基礎化粧品ではクロロフィルかなあ?
■質問7【このバトンを回す人】
回りきっちゃったので、ここでおしまい。
(もし回すならキリカさん!…と思ってたのですが、たしか以前、別ルートでお答えになってたような…あれ?
以上です♪
←最近、地上波で放送されたのですか?TVスポットを見たような気が。
ヴィン・ディーゼル主演「キャプテン・ウルフ」の公開に合わせたのかな?
「ワイルド・スピード」は、昨年WOWOWで観ました。そしてビックリ。だって…設定を変えただけ、内容はまんま「ハートブルー」だったんだもん!←しまった!ネタバレになる!?
その「ワイルド・スピード」にて、まんまパトリック・スウェイジだったヴィン・ディーゼルさんは、俳優になる前、NYのクラブで用心棒をやってたそうです。そのクラブって「MARS」だったんですね。懐かしいなあ……だって、クラブ「MARS」は、B’zのミニアルバム「MARS」のタイトル由来になったクラブだから〜。
「キャプテン・ウルフ」かあ――観に行こうかな?
B’zのベストアルバムは――とりあえず買うけれど、どのオマケ映像を選ぶかで悩んでます。
>Dさん
北米任天堂が宣伝用に作った実車があります<ピカチュウカー
フォルクスワーゲンビートル特別仕様車で、数年前に写真を見たことがあります。まんまピカチュウでしたよん♪
■どんぐり仲間のみなさまへ業務連絡
毎冬恒例の「柚子茶」が、やっとリリースされました!
もしご希望の方がおられましたら、送料(定形外郵便or宅配便)だけご負担にてお送りさせて頂きますので、ご連絡下さいまし〜!
ヴィン・ディーゼル主演「キャプテン・ウルフ」の公開に合わせたのかな?
「ワイルド・スピード」は、昨年WOWOWで観ました。そしてビックリ。だって…設定を変えただけ、内容はまんま「ハートブルー」だったんだもん!←しまった!ネタバレになる!?
その「ワイルド・スピード」にて、まんまパトリック・スウェイジだったヴィン・ディーゼルさんは、俳優になる前、NYのクラブで用心棒をやってたそうです。そのクラブって「MARS」だったんですね。懐かしいなあ……だって、クラブ「MARS」は、B’zのミニアルバム「MARS」のタイトル由来になったクラブだから〜。
「キャプテン・ウルフ」かあ――観に行こうかな?
B’zのベストアルバムは――とりあえず買うけれど、どのオマケ映像を選ぶかで悩んでます。
>Dさん
北米任天堂が宣伝用に作った実車があります<ピカチュウカー
フォルクスワーゲンビートル特別仕様車で、数年前に写真を見たことがあります。まんまピカチュウでしたよん♪
■どんぐり仲間のみなさまへ業務連絡
毎冬恒例の「柚子茶」が、やっとリリースされました!
もしご希望の方がおられましたら、送料(定形外郵便or宅配便)だけご負担にてお送りさせて頂きますので、ご連絡下さいまし〜!
今月の「わかんニャ〜い!」
2005年11月1日 日常
小銭が必要なのに持ち合わせがなかったので、近くのコンビニへ行って適当に商品を見繕い、「おつりは100円玉で下さい」とレジで1000円を出したら、店員さんは笑いながら「425円のお返しです」。575円のお買い物をしたら、云わなくなっておつりは100円玉で来ますよ>秋林さん
………。
どうやら私の頭の中にも消しゴムがあるようです。
ところで。
近々、このDiary Noteさんでも「コメント機能」や「足跡機能」といった各種機能が付くとのことで、「それぞれ設定お願いしますね!」と告知を頂いているのですが――なんですか、これ?…わかんニャ〜い!
「コメント機能」に関しては選択式になっていて――
1.「コメントを受け付けない」
2.「相互リンクしているユーザーのコメントのみ受け付ける」
3.「DiaryNoteユーザーからのコメントのみ受け付ける」
4.「外部ユーザーからのコメントも受け付ける」
ネット場末もいいところなmyブログにコメント機能つけたところで、果たして意味があるのかどうか…。でもそうなると、秘密日記(交換日記)機能はどうなるんですか?…わかんニャ〜い!
そして問題の「足跡機能」。
これってなんですか?
――サッパリわかんニャ〜い!!
…と書いたら、説明文がありました。
ちゃんと読もうよ>秋林さん
でも、トラックバックの仕方すらまったくわかってない私に、最先端機能をつけたところで猫に小判のような…う〜ん…。
ついでに、昨日の日記で「杞憂」の使い方が間違ってた…ってか、ちゃんとわかってたのになんで??やっぱり消しゴム?
………。
どうやら私の頭の中にも消しゴムがあるようです。
ところで。
近々、このDiary Noteさんでも「コメント機能」や「足跡機能」といった各種機能が付くとのことで、「それぞれ設定お願いしますね!」と告知を頂いているのですが――なんですか、これ?…わかんニャ〜い!
「コメント機能」に関しては選択式になっていて――
1.「コメントを受け付けない」
2.「相互リンクしているユーザーのコメントのみ受け付ける」
3.「DiaryNoteユーザーからのコメントのみ受け付ける」
4.「外部ユーザーからのコメントも受け付ける」
ネット場末もいいところなmyブログにコメント機能つけたところで、果たして意味があるのかどうか…。でもそうなると、秘密日記(交換日記)機能はどうなるんですか?…わかんニャ〜い!
そして問題の「足跡機能」。
これってなんですか?
――サッパリわかんニャ〜い!!
…と書いたら、説明文がありました。
ちゃんと読もうよ>秋林さん
でも、トラックバックの仕方すらまったくわかってない私に、最先端機能をつけたところで猫に小判のような…う〜ん…。
ついでに、昨日の日記で「杞憂」の使い方が間違ってた…ってか、ちゃんとわかってたのになんで??やっぱり消しゴム?
Not forgotten, Never forgotten
2005年10月31日 映画ヨタ話
いったい何がきっかけだったのか。
自分でもよくわからないけれど、今年は例年以上にリバー・フェニックスの話を書いたような気がします。ついでにキアヌのことも。
彼が亡くなったのは1993年の今日ですから、あれからもう12年経ってしまったのですね。
…そっか。
12年か。
彼の映画を観ながら、その感想を書けるようになるまで、12年かかっちゃったか。
時の流れの早さに驚きながらも、もしいま感想を書くならば、彼の残した出演作13本すべてを書いておきたい、せっかくブログを持ってるんだし――そう思って、本当はとてもニガテな感想文を、1〜2週間かけてなんとか仕上げました。
今年再見した13作のうち、劇場公開時以来の鑑賞となったのは「エクスプロラーズ」「ジミー」「リトル・ニキータ」「殺したいほどアイ・ラブ・ユー」「マイ・プライベート・アイダホ」です。
とくに「アイダホ」は――リバーのファンの方ならおわかりいただけるかと思いますが、その……内容はもちろん、作品にまつわる話が話なだけに、自分は果たしてフィルムに映るリバーを冷静に観ることができるのか、そして耐えられるのか――正直、とても不安でした。
それでも私はこの映画を観なければならない、リバーが生前、全身全霊をかけて演じたマイク・ウォーターズを――そう思いながら「アイダホ」を観始めたのですが、あの90年初頭特有のグランジな雰囲気に包まれたリバー、キアヌ、レッチリのフリー、ロドニー・ハーヴェイらが目の前に現れるや、不安は杞憂となってどこかに飛んでしまい、それどころか、初めて映画館で観たときよりもずっとずっとずっと…「アイダホ」の世界に深く入り込んでいる自分に気付きました。
声にならないマイクの叫びが、私には聞こえます。
映画の中の彼は色褪せることを知りません。
いつまでも当時のままです。
それなのに、観てるとつらくなるだろうからと、彼の映画をこの何年も封じ込め、避けてきた私は――なんてバカだったんでしょう。
映画の持つ力はもちろん、俳優としてのリバー・フェニックスを信じていなかったも同然です。
リバー……本当にごめんなさい。
感傷的なことは書きたくなかったのに――やっぱり今日は、忘れるなんてことできない、できるわけがない、そんな特別な日のようです。
↓「暁の人」(5/5の日記)
http://diarynote.jp/d/25683/20050505.html
(リバーとアッシュの話です)
自分でもよくわからないけれど、今年は例年以上にリバー・フェニックスの話を書いたような気がします。ついでにキアヌのことも。
彼が亡くなったのは1993年の今日ですから、あれからもう12年経ってしまったのですね。
…そっか。
12年か。
彼の映画を観ながら、その感想を書けるようになるまで、12年かかっちゃったか。
時の流れの早さに驚きながらも、もしいま感想を書くならば、彼の残した出演作13本すべてを書いておきたい、せっかくブログを持ってるんだし――そう思って、本当はとてもニガテな感想文を、1〜2週間かけてなんとか仕上げました。
今年再見した13作のうち、劇場公開時以来の鑑賞となったのは「エクスプロラーズ」「ジミー」「リトル・ニキータ」「殺したいほどアイ・ラブ・ユー」「マイ・プライベート・アイダホ」です。
とくに「アイダホ」は――リバーのファンの方ならおわかりいただけるかと思いますが、その……内容はもちろん、作品にまつわる話が話なだけに、自分は果たしてフィルムに映るリバーを冷静に観ることができるのか、そして耐えられるのか――正直、とても不安でした。
それでも私はこの映画を観なければならない、リバーが生前、全身全霊をかけて演じたマイク・ウォーターズを――そう思いながら「アイダホ」を観始めたのですが、あの90年初頭特有のグランジな雰囲気に包まれたリバー、キアヌ、レッチリのフリー、ロドニー・ハーヴェイらが目の前に現れるや、不安は杞憂となってどこかに飛んでしまい、それどころか、初めて映画館で観たときよりもずっとずっとずっと…「アイダホ」の世界に深く入り込んでいる自分に気付きました。
声にならないマイクの叫びが、私には聞こえます。
映画の中の彼は色褪せることを知りません。
いつまでも当時のままです。
それなのに、観てるとつらくなるだろうからと、彼の映画をこの何年も封じ込め、避けてきた私は――なんてバカだったんでしょう。
映画の持つ力はもちろん、俳優としてのリバー・フェニックスを信じていなかったも同然です。
リバー……本当にごめんなさい。
感傷的なことは書きたくなかったのに――やっぱり今日は、忘れるなんてことできない、できるわけがない、そんな特別な日のようです。
↓「暁の人」(5/5の日記)
http://diarynote.jp/d/25683/20050505.html
(リバーとアッシュの話です)
「アメリカンレガシー」
2005年10月28日
←リバー・フェニックス最後の劇場公開作品。日本未公開作(ただし、リバーの死の直前93年秋、インターナショナルコンペティション作品として、東京国際映画祭にて上映)。この映画でリチャード・ハリスと共演できることに感動したリバーは、撮影でも彼にずっとくっついていたそうで、ハリスもリバーのことをたいへん気に入り、「彼は淋しがってないか?」といつも気にかけていたとか。さらに、リバーは自分に与えられたトレーラーを、メイクに時間がかかる共演の女優シーラ・トゥージーのために譲ってあげたそうで、スタッフいわく「そんなことを云い出した俳優はリバーだけだった」。優しい人だったんですよね…。
■「アメリカンレガシー」Silent Tongue(1994・仏/和蘭/米/英)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0108135/
監督:サム・シェパード
脚本:サム・シェパード
出演:リチャード・ハリス、アラン・ベイツ、リバー・フェニックス、シーラ・トゥージー、他
上映時間:106分
ストーリー:
牧場を営むプレスコット(R・ハリス)は、息子タルボット(R・フェニックス)が、お産で死んだインディアンの血を引く妻アウバニー(S・トゥージー)の遺体から離れず、半狂乱になっている姿を見かね、今度はその妹を息子の嫁にもらおうと、薬売りの香具師一座の座長であるマックリー(A・ベイツ)のもとを訪れる。半ば拉致に近い状態で、妹を息子の前に連れて行くプレスコットだったが――。
本作の監督兼脚本家であるサム・シェパード――最近では「ステルス」「きみに読む物語」に出てた、脇役だけどちょこちょこ見かけるシブいおじさん俳優――が、実はピューリッツァー賞を受賞したこともある、たいへん有名な劇作家だったなんて、知らなかったよなあ。
そんなサム・シェパードが手がけた異色ウェスタン――彼が劇作家ということでピンときたんだけれども、これ……映画ではなく、戯曲(つまり舞台作)にしたほうがよかったんじゃないの?
舞台出身の俳優が多く、その演技は必要以上に芝居がかっているため、なんだか映画を観ているような気がしない。リバーは、髪は逆立ち、声は振るえ、本当に発狂しているように見え、怖い。そんな息子をなんとかしたいという、リチャード・ハリス演じる父親の気持ちがよく伝わってくる。
映像は美しい…けれど、香具師一座による興行シーンがとても長く、飽きてくる。これがちょっとつらいかな。
半狂乱のタルボットの前に、亡霊となって現れる妻。
なぜ彼女は、夫やその父、そして自分の妹まで呪うのか?
キリスト教徒である白人の驕(おご)りを前に描かれる、ネイティブアメリカンの精神、呪詛……う〜ん…。わからないということはないけれど、やっぱり解釈の嚥下が難しいと感じられる作品。
■「アメリカンレガシー」Silent Tongue(1994・仏/和蘭/米/英)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0108135/
監督:サム・シェパード
脚本:サム・シェパード
出演:リチャード・ハリス、アラン・ベイツ、リバー・フェニックス、シーラ・トゥージー、他
上映時間:106分
ストーリー:
牧場を営むプレスコット(R・ハリス)は、息子タルボット(R・フェニックス)が、お産で死んだインディアンの血を引く妻アウバニー(S・トゥージー)の遺体から離れず、半狂乱になっている姿を見かね、今度はその妹を息子の嫁にもらおうと、薬売りの香具師一座の座長であるマックリー(A・ベイツ)のもとを訪れる。半ば拉致に近い状態で、妹を息子の前に連れて行くプレスコットだったが――。
本作の監督兼脚本家であるサム・シェパード――最近では「ステルス」「きみに読む物語」に出てた、脇役だけどちょこちょこ見かけるシブいおじさん俳優――が、実はピューリッツァー賞を受賞したこともある、たいへん有名な劇作家だったなんて、知らなかったよなあ。
そんなサム・シェパードが手がけた異色ウェスタン――彼が劇作家ということでピンときたんだけれども、これ……映画ではなく、戯曲(つまり舞台作)にしたほうがよかったんじゃないの?
舞台出身の俳優が多く、その演技は必要以上に芝居がかっているため、なんだか映画を観ているような気がしない。リバーは、髪は逆立ち、声は振るえ、本当に発狂しているように見え、怖い。そんな息子をなんとかしたいという、リチャード・ハリス演じる父親の気持ちがよく伝わってくる。
映像は美しい…けれど、香具師一座による興行シーンがとても長く、飽きてくる。これがちょっとつらいかな。
半狂乱のタルボットの前に、亡霊となって現れる妻。
なぜ彼女は、夫やその父、そして自分の妹まで呪うのか?
キリスト教徒である白人の驕(おご)りを前に描かれる、ネイティブアメリカンの精神、呪詛……う〜ん…。わからないということはないけれど、やっぱり解釈の嚥下が難しいと感じられる作品。
「愛と呼ばれるもの」
2005年10月27日
←配給のパラマウントの意向で、米国以外劇場公開されることはなかったという作品。ちなみに日米ともDVDは出てません。出たところで、買うのはリバー・フェニックスかサンドラ・ブロックのファンくらいかと。で、リバーはこの映画で最後の恋人となったサマンサ・マシスと出会っています。ただ撮影では、スタジオのパラマウントとリバーが大モメし、脚本は毎日書き直しとなり、かなりたいへんだったそうです。数年前、監督のピーター・ボグダノヴィッチもそう語ってましたしね…。
■「愛と呼ばれるもの」The Thing Called Love(1993・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0108327/
監督:ピーター・ボグダノヴィッチ
脚本:キャロル・ヘイキネン
出演:リバー・フェニックス、サマンサ・マシス、サンドラ・ブロック、ダーモット・マーロニー、他
上映時間:116分
ストーリー:
テネシー州ナッシュビル。カントリーシンガーのオーディションを受けるために、ニューヨークからやってきたミランダ(S・マシス)は、会場でジェイムズ(R・フェニックス)と出会う。出会いは最悪だったが、いつしかジェイムズと恋に落ちるミランダ。だが、将来有望な彼はレコーディングのために出て行ってしまう。そして――。
カントリーミュージックで成功しようと模索する、若者たちを描いた青春ドラマ…になると思う。
つまらない。
ぜんぜんないんだもの。
……引っ張っていく力が。
途中、何度観るのがめんどくさくなったことか。
ジェイムズは始終、下を向きっぱなしで、視線はうつろ、顔色は悪く、口から出る言葉はボソボソ。行動も不可解。ミランダはいったいそんな男のどこに惹かれたのか、さっぱりわからない。
サマンサ・マシスやサンドラ・ブロックはいい。でも、リバー・フェニックスは、彼の出演作すべての中で最低。輝いてた彼を知る人間には、観ていて本当につらい映画。ただ、本人がギターを持って歌うシーンが数回出てくるという点で、まったく見所がないとは云えないか。そんな程度の作品。
もっと面白くすることもできたでしょうに――残念。
■「愛と呼ばれるもの」The Thing Called Love(1993・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0108327/
監督:ピーター・ボグダノヴィッチ
脚本:キャロル・ヘイキネン
出演:リバー・フェニックス、サマンサ・マシス、サンドラ・ブロック、ダーモット・マーロニー、他
上映時間:116分
ストーリー:
テネシー州ナッシュビル。カントリーシンガーのオーディションを受けるために、ニューヨークからやってきたミランダ(S・マシス)は、会場でジェイムズ(R・フェニックス)と出会う。出会いは最悪だったが、いつしかジェイムズと恋に落ちるミランダ。だが、将来有望な彼はレコーディングのために出て行ってしまう。そして――。
カントリーミュージックで成功しようと模索する、若者たちを描いた青春ドラマ…になると思う。
つまらない。
ぜんぜんないんだもの。
……引っ張っていく力が。
途中、何度観るのがめんどくさくなったことか。
ジェイムズは始終、下を向きっぱなしで、視線はうつろ、顔色は悪く、口から出る言葉はボソボソ。行動も不可解。ミランダはいったいそんな男のどこに惹かれたのか、さっぱりわからない。
サマンサ・マシスやサンドラ・ブロックはいい。でも、リバー・フェニックスは、彼の出演作すべての中で最低。輝いてた彼を知る人間には、観ていて本当につらい映画。ただ、本人がギターを持って歌うシーンが数回出てくるという点で、まったく見所がないとは云えないか。そんな程度の作品。
もっと面白くすることもできたでしょうに――残念。
「スニーカーズ」
2005年10月26日
←日本で公開された最後のリバー出演作。公開当時は大作扱い、日本でも話題になり、私めもイソイソと観に行った覚えがあります。主演はロバート・レッドフォードで、役名がビショップ――約10年後、同じくレッドフォード主演の「スパイゲーム」を観に行ったら、今度はブラピが「ビショップ!」と呼ばれていて、「おおおお!」と思ってしまった私はマニアでしょうか?……。ちなみに、出演作の中でもっともお高いギャラをもらったというリバーですが、ご本人はあまり好きでない作品だったようです。それでもリバーは、この映画で共演者のダン・エイクロイドと仲良くなり、本編中、リバーのバンドであるAleka’s AtticのTシャツを着ているダンを見ることができます。……う〜む。思いがけずトリビアな前置きになっちまったい。
■「スニーカーズ」Sneakers(1992・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0105435/
監督:フィル・アルデン・ロビンソン
脚本:フィル・アルデン・ロビンソン、ローレンス・ラスカー、ウォルター・F・パークス
出演:ロバート・レッドフォード、シドニー・ポワチエ、ダン・エイクロイド、リバー・フェニックス、メアリー・マクドネル、ベン・キングズレー、他
上映時間:126分
ストーリー:
メンバー全員スネに傷を持つハッカー兼ハイテク集団スニーカーズ。そのリーダーのビショップ(R・レッドフォード)は、ひょんなことから、国家安全保障局NSAの依頼で、天才数学者が作り出した最強の暗号解読ブラックボックスを盗み出す羽目になる。ビショップの指示のもと、マザー(D・エイクロイド)、クリース(S・ポワチエ)、カール(R・フェニックス)らメンバーは、計画を練り始めるが――。
最近の作品で云うならば、「オーシャンズ11」や「ミニミニ大作戦」と同じ、ハイテク駆使チーム+女子1名による、ピカレスク犯罪もの。軽い仕上がりでジョークを飛ばす…という点では、「オーシャンズ」に近い。ロバート・レッドフォードがジョージ・クルーニーで、ダン・エイクロイドがブラピ、リバー・フェニックスがマット大西くん(!)…ってな役どころになるんでしょうかね?
当時はそこそこ面白く観た記憶があるのですが、いま観ると、チームのみなさんご自慢のハイテクぶりにかなり古さを感じる…まあ、こればっかりはどうしても仕方がないか。ただ、アナグラムがキーワードになっているあたり、脚本家も頑張って考えたんだろうなあ。本編に出てくる話ではありませんが…タイトルの「SNEAKERS」を「NSA REEKS」と指摘した人!よく考えましたね!
チームのメンツは個性豊かで、みなスネに傷を持つという設定(CIA懲戒免職男だとか)が面白い。ただ、結局レッドフォードの映画でしかないような印象を受けるのは、他のメンバー(女子以外)のエピソードがたいして描かれず、彼らが添え物のようにしか見えないからでしょうか。もちっと活躍させたっていいんじゃないの?
それにしても、スニーカーズのみなさんによる、お気楽で緊張感がないドロボーぶりには閉口しちゃうなあ。
…云っていい?
コラ〜〜〜!
そんなわかりやすいところに、箱を置いておくな〜っ!
……。
つまりターゲットもターゲットだった、ということっスか。
軽く観るだけなら充分、レッドフォードにクールにキメようとする嫌味さはないし、キャラクターたちには親しみが持て、全体的に好感度は高い。でもそれだけな作品。ちょっと惜しいかな…。
■「スニーカーズ」Sneakers(1992・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0105435/
監督:フィル・アルデン・ロビンソン
脚本:フィル・アルデン・ロビンソン、ローレンス・ラスカー、ウォルター・F・パークス
出演:ロバート・レッドフォード、シドニー・ポワチエ、ダン・エイクロイド、リバー・フェニックス、メアリー・マクドネル、ベン・キングズレー、他
上映時間:126分
ストーリー:
メンバー全員スネに傷を持つハッカー兼ハイテク集団スニーカーズ。そのリーダーのビショップ(R・レッドフォード)は、ひょんなことから、国家安全保障局NSAの依頼で、天才数学者が作り出した最強の暗号解読ブラックボックスを盗み出す羽目になる。ビショップの指示のもと、マザー(D・エイクロイド)、クリース(S・ポワチエ)、カール(R・フェニックス)らメンバーは、計画を練り始めるが――。
最近の作品で云うならば、「オーシャンズ11」や「ミニミニ大作戦」と同じ、ハイテク駆使チーム+女子1名による、ピカレスク犯罪もの。軽い仕上がりでジョークを飛ばす…という点では、「オーシャンズ」に近い。ロバート・レッドフォードがジョージ・クルーニーで、ダン・エイクロイドがブラピ、リバー・フェニックスがマット大西くん(!)…ってな役どころになるんでしょうかね?
当時はそこそこ面白く観た記憶があるのですが、いま観ると、チームのみなさんご自慢のハイテクぶりにかなり古さを感じる…まあ、こればっかりはどうしても仕方がないか。ただ、アナグラムがキーワードになっているあたり、脚本家も頑張って考えたんだろうなあ。本編に出てくる話ではありませんが…タイトルの「SNEAKERS」を「NSA REEKS」と指摘した人!よく考えましたね!
チームのメンツは個性豊かで、みなスネに傷を持つという設定(CIA懲戒免職男だとか)が面白い。ただ、結局レッドフォードの映画でしかないような印象を受けるのは、他のメンバー(女子以外)のエピソードがたいして描かれず、彼らが添え物のようにしか見えないからでしょうか。もちっと活躍させたっていいんじゃないの?
それにしても、スニーカーズのみなさんによる、お気楽で緊張感がないドロボーぶりには閉口しちゃうなあ。
…云っていい?
コラ〜〜〜!
そんなわかりやすいところに、箱を置いておくな〜っ!
……。
つまりターゲットもターゲットだった、ということっスか。
軽く観るだけなら充分、レッドフォードにクールにキメようとする嫌味さはないし、キャラクターたちには親しみが持て、全体的に好感度は高い。でもそれだけな作品。ちょっと惜しいかな…。
「恋のドッグファイト」
2005年10月25日コメント (2)
←画像が出ない…くすん…。米国では、サヴォカ監督のコメンタリー付きでDVDリリースされてる、この「恋のドッグファイト」(日本劇場未公開作)。残念ながら日本ではDVD化すらしてません。早く出してくれませんか、ワーナーさん?…
この映画でベトナム出征前の若き米国海兵隊員を演じたリバーは、役作りのために海軍訓練キャンプへひと月参加をしました。でもヒッピー的な「リバー」という名前や、キャンプでも菜食主義を貫き通したことが教官の気に障ったのか、かなりしごかれたそうです。それでもリバーは最後まで耐え抜き、キャンプが終わる頃になると、すっかり荒っぽい海兵隊員になってしまったとか。そのため、撮影が終了してもしばらく役柄を引きずり、元の平和主義で優しい彼に戻るまでに、少し時間がかかってしまったと云われています。
■「恋のドッグファイト」Dogfight(1991・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0101748/
監督:ナンシー・サヴォカ
脚本:ボブ・コンフォート
出演:リバー・フェニックス、リリー・テイラー、リチャード・パネビアンコ、他
上映時間:94分
ストーリー:
ベトナム出征前夜、どれほど醜い女の子を連れてこれるかを競う「ドッグファイト」のため、ブサイクな女の子をひっかけようとナンパをしていたバードレース(R・フェニックス)は、たまたま入った飲食店でローズ(L・テイラー)と出会う。ドッグファイトであることを伏せ、リリーをパーティに誘うバードレース。だが、話すうちにバードレースは彼女に惹かれていく――。
出征前夜に出会った、ごくありふれた血気盛んな10代の青年海兵と、フォークソングシンガーに憧れる女の子の、一見古風なダイアローグ系恋愛小夜曲。
ただレースに勝ちたいだけ、相手にするつもりなんてさらさらない、そんなブサイクな女の子を選んだのに、彼女の内面の美しさに触れ、いつの間にか本気で恋をしてしまう。一晩限りだからと流されたくはない。でも彼女と一緒にいるこのひとときは、なんと心地よいことだろう?…ずっと夜が続いてほしい、だけど朝は必ずやってくる――そして朝がきたら?
…ああ!
私はリリー・テイラーになりたいっ!!
劇場未公開作なため、あまり世に知られてはいないけれど、リバーファンの間でたいへん人気が高い作品。出演作は影がある役が多かったあのリバーが、女の子を楽しませようと必死に頑張る、ごくごく普通でどこにでもいそうな男の子を演じてるなんて、とにかく貴重。バカやってる姿のなんと可愛いことよ!
顔にアザを持つバードレース。でもアザなんて気にならない――どころか、クルーカットのリバーをさらに男らしく見せていて、それでもなお麗しいというリバーの美貌にはやはり驚かされる。こんな青年が海軍にいたら、上官にヘンなことされないか心配じゃないの!(すっかり本末転倒です>秋林さん)
実はとっても古典的なラブストーリーだけど、60年代という舞台設定が全体をノスタルジックな雰囲気に包み込んでいるためか、逆にオールドファッションスタイルだからと割り切って観ることが出来る。ふたりのダイアローグ(対話劇…モノローグの逆)が中心だから、94分という長さもベストかな。
ベトナム戦争の悲惨さが直接描かれていないこと、バードレースが自分勝手な若者(それが実はたいへん等身大である)のようにも見えるので、映画に必要以上の感傷は感じられない。かといって、誰もがしあわせになっておしまいという絵に描いたようなハッピーエンドをむかえることはなく、ただただ彼は彼女が忘れられなかった、そして傷ついた彼にはもう彼女しかいなかった――この切なさのさじ加減は絶妙だと思う。
あの時代、若くて不器用なふたりがいたんです――大ロマンスではないかもしれないけれど、ふたりにとっては特別な一夜。まるで自分だけの秘密の花園にひっそり咲く花を見ているかのような、そんな気持ちにさせられる作品。大好きです。
この映画でベトナム出征前の若き米国海兵隊員を演じたリバーは、役作りのために海軍訓練キャンプへひと月参加をしました。でもヒッピー的な「リバー」という名前や、キャンプでも菜食主義を貫き通したことが教官の気に障ったのか、かなりしごかれたそうです。それでもリバーは最後まで耐え抜き、キャンプが終わる頃になると、すっかり荒っぽい海兵隊員になってしまったとか。そのため、撮影が終了してもしばらく役柄を引きずり、元の平和主義で優しい彼に戻るまでに、少し時間がかかってしまったと云われています。
■「恋のドッグファイト」Dogfight(1991・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0101748/
監督:ナンシー・サヴォカ
脚本:ボブ・コンフォート
出演:リバー・フェニックス、リリー・テイラー、リチャード・パネビアンコ、他
上映時間:94分
ストーリー:
ベトナム出征前夜、どれほど醜い女の子を連れてこれるかを競う「ドッグファイト」のため、ブサイクな女の子をひっかけようとナンパをしていたバードレース(R・フェニックス)は、たまたま入った飲食店でローズ(L・テイラー)と出会う。ドッグファイトであることを伏せ、リリーをパーティに誘うバードレース。だが、話すうちにバードレースは彼女に惹かれていく――。
出征前夜に出会った、ごくありふれた血気盛んな10代の青年海兵と、フォークソングシンガーに憧れる女の子の、一見古風なダイアローグ系恋愛小夜曲。
ただレースに勝ちたいだけ、相手にするつもりなんてさらさらない、そんなブサイクな女の子を選んだのに、彼女の内面の美しさに触れ、いつの間にか本気で恋をしてしまう。一晩限りだからと流されたくはない。でも彼女と一緒にいるこのひとときは、なんと心地よいことだろう?…ずっと夜が続いてほしい、だけど朝は必ずやってくる――そして朝がきたら?
…ああ!
私はリリー・テイラーになりたいっ!!
劇場未公開作なため、あまり世に知られてはいないけれど、リバーファンの間でたいへん人気が高い作品。出演作は影がある役が多かったあのリバーが、女の子を楽しませようと必死に頑張る、ごくごく普通でどこにでもいそうな男の子を演じてるなんて、とにかく貴重。バカやってる姿のなんと可愛いことよ!
顔にアザを持つバードレース。でもアザなんて気にならない――どころか、クルーカットのリバーをさらに男らしく見せていて、それでもなお麗しいというリバーの美貌にはやはり驚かされる。こんな青年が海軍にいたら、上官にヘンなことされないか心配じゃないの!(すっかり本末転倒です>秋林さん)
実はとっても古典的なラブストーリーだけど、60年代という舞台設定が全体をノスタルジックな雰囲気に包み込んでいるためか、逆にオールドファッションスタイルだからと割り切って観ることが出来る。ふたりのダイアローグ(対話劇…モノローグの逆)が中心だから、94分という長さもベストかな。
ベトナム戦争の悲惨さが直接描かれていないこと、バードレースが自分勝手な若者(それが実はたいへん等身大である)のようにも見えるので、映画に必要以上の感傷は感じられない。かといって、誰もがしあわせになっておしまいという絵に描いたようなハッピーエンドをむかえることはなく、ただただ彼は彼女が忘れられなかった、そして傷ついた彼にはもう彼女しかいなかった――この切なさのさじ加減は絶妙だと思う。
あの時代、若くて不器用なふたりがいたんです――大ロマンスではないかもしれないけれど、ふたりにとっては特別な一夜。まるで自分だけの秘密の花園にひっそり咲く花を見ているかのような、そんな気持ちにさせられる作品。大好きです。
「マイ・プライベート・アイダホ」
2005年10月24日
←この映画の感想は数ヶ月前にupしちゃったし、さんざん話題にもしているんですが、今回は、当時のインタビューに関する話や秘蔵裏話などを書いてみようかなと思います。
…でも時間切れで続きはまた明日に…しくしく…。
実は毎朝5時起きなんですよ、私。
↓とりあえず感想はこちら。
http://akirine.jugem.jp/?eid=27
(「アイデンティティーポリティックス」と書いたのは、この映画に対し、帰属性・同一性を模索する人が多いから。「ターネーション」のジョナサン・カウエットも、そうだって云ってたし)
…でも時間切れで続きはまた明日に…しくしく…。
実は毎朝5時起きなんですよ、私。
↓とりあえず感想はこちら。
http://akirine.jugem.jp/?eid=27
(「アイデンティティーポリティックス」と書いたのは、この映画に対し、帰属性・同一性を模索する人が多いから。「ターネーション」のジョナサン・カウエットも、そうだって云ってたし)
「殺したいほどアイ・ラブ・ユー」
2005年10月23日
←これもやっとのことで昨年DVD化、今年になって廉価版がリリースされた作品。ジャンルはブラックコメディになるかな?…左からリバー・フェニックス、トレイシー・ウルマン、ケビン・クライン、ジョーン・プロウライト、ウィリアム・ハート、キアヌ・リーブスで、当時ヒットはしなかったけれど、キャスティングはいま観てもゴーカですよね。で、リバーが演じたのは、トレイシー・ウルマンに惚れているピザ屋の店員ディーボ。出演を決めたのはシリアスなイメージ定着を嫌ったからだと云われています。そして、キアヌとはこれが初共演、マーサ・プリンプトンと弟リーフ(現ホアキン)に紹介され、本作で顔合わせをして仲良くなったという話は、ファンの間では有名かと。ちなみに本作で仲良くなったのはリバーとキアヌだけでなく、主演のケビン・クラインも、チョイ役で出演のフィービー・ケイツと結婚してしまいました〜。
■「殺したいほどアイ・ラブ・ユー」I Love You to Death (1990・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0099819/
監督:ローレンス・カスダン
脚本:ジョン・コストメイヤー
出演:ケビン・クライン、トレイシー・ウルマン、ジョーン・プロウラウト、リバー・フェニックス、ウィリアム・ハート、キアヌ・リーブス、他
上映時間:96分
ストーリー:
街で人気のピザ屋を経営するロザリー(T・ウルマン)は、働き者の夫ジョーイ(K・クライン)が、実は女好きであり、何人もの女性と浮気していることを知ってしまう。愛するがゆえに夫を殺そうと考えたロザリーは、店員のディーボ(R・フェニックス)や、ホームレスのふたりハーロン&マーロン(W・ハート、K・リーブス)を使って、あの手この手と夫の殺害を試みるが――。
愛するがゆえに、妻が浮気性の夫を殺そうとしたという実話をベースに作られた作品。う〜ん、イタリア系はパショネイト!
殺そうとする妻にトレイシー・ウルマン、なかなか死なない夫にケビン・クライン。
オフビート・コメディ(笑いどころを意図的にずらしてあるコメディ)という本作は、SW旧三部作の脚本家としても有名なローレンンス・カスダンが監督を手がけています。ケビン・クラインが彼の映画によく出てたことは知っていましたが、こんな一風変わった映画も撮ってたんだ〜…ふ〜ん。
髪と肌を黒っぽく、さらに口周りにヒゲを施し、イタリア民謡を歌わせれば、あのケビン・クラインもちゃ〜んとイタリア男に見えちゃう。ホント芸達者な人だよなあ。彼はコメディだろうとシリアスだろうと、映画だろう舞台だろうと、なんでも演じることができるスゴイ俳優さんで、コメディと云っても、「ワンダとダイヤと優しい奴ら」のようなモンティ・パイソン風なものから、「デーヴ」のようなハートウォーミングコメディまでこなせるんだから、つくづく上手い人だと思うナリ。
トレイシー・ウルマン、ジョーン・プロウラウトの配役も、ハイテンションに演じるケビンを上手くうっちゃっていて◎。リバーは悪くない…けど、残念ながらさほど印象には残らない。ジャンキーでデュードな役を演じるキアヌ――彼の純粋なファンにはオススメしませんが――当時の彼には定番の役なので、個人的に云うことはナシ。
本作の場合、ケビン・クライン以外の登場人物は基本的にみなボケキャラなため、すったもんだのドタバタにはならないところが特徴。かと云って逆にハイブローになることもなく、どちらかと云えば…レイドバックした笑いが基調になるので、冗漫に感じる人もいるでしょう。そのあたりが評価の分かれ目になるんじゃないか、と思われる作品。
↓ケビン・クラインと息子オーウェン(IMDb)
http://us.imdb.com/gallery/granitz/2773/KevinKline_Fred4259930_400.jpg
(現在14歳。フィービーにも似てますね)
■「殺したいほどアイ・ラブ・ユー」I Love You to Death (1990・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0099819/
監督:ローレンス・カスダン
脚本:ジョン・コストメイヤー
出演:ケビン・クライン、トレイシー・ウルマン、ジョーン・プロウラウト、リバー・フェニックス、ウィリアム・ハート、キアヌ・リーブス、他
上映時間:96分
ストーリー:
街で人気のピザ屋を経営するロザリー(T・ウルマン)は、働き者の夫ジョーイ(K・クライン)が、実は女好きであり、何人もの女性と浮気していることを知ってしまう。愛するがゆえに夫を殺そうと考えたロザリーは、店員のディーボ(R・フェニックス)や、ホームレスのふたりハーロン&マーロン(W・ハート、K・リーブス)を使って、あの手この手と夫の殺害を試みるが――。
愛するがゆえに、妻が浮気性の夫を殺そうとしたという実話をベースに作られた作品。う〜ん、イタリア系はパショネイト!
殺そうとする妻にトレイシー・ウルマン、なかなか死なない夫にケビン・クライン。
オフビート・コメディ(笑いどころを意図的にずらしてあるコメディ)という本作は、SW旧三部作の脚本家としても有名なローレンンス・カスダンが監督を手がけています。ケビン・クラインが彼の映画によく出てたことは知っていましたが、こんな一風変わった映画も撮ってたんだ〜…ふ〜ん。
髪と肌を黒っぽく、さらに口周りにヒゲを施し、イタリア民謡を歌わせれば、あのケビン・クラインもちゃ〜んとイタリア男に見えちゃう。ホント芸達者な人だよなあ。彼はコメディだろうとシリアスだろうと、映画だろう舞台だろうと、なんでも演じることができるスゴイ俳優さんで、コメディと云っても、「ワンダとダイヤと優しい奴ら」のようなモンティ・パイソン風なものから、「デーヴ」のようなハートウォーミングコメディまでこなせるんだから、つくづく上手い人だと思うナリ。
トレイシー・ウルマン、ジョーン・プロウラウトの配役も、ハイテンションに演じるケビンを上手くうっちゃっていて◎。リバーは悪くない…けど、残念ながらさほど印象には残らない。ジャンキーでデュードな役を演じるキアヌ――彼の純粋なファンにはオススメしませんが――当時の彼には定番の役なので、個人的に云うことはナシ。
本作の場合、ケビン・クライン以外の登場人物は基本的にみなボケキャラなため、すったもんだのドタバタにはならないところが特徴。かと云って逆にハイブローになることもなく、どちらかと云えば…レイドバックした笑いが基調になるので、冗漫に感じる人もいるでしょう。そのあたりが評価の分かれ目になるんじゃないか、と思われる作品。
↓ケビン・クラインと息子オーウェン(IMDb)
http://us.imdb.com/gallery/granitz/2773/KevinKline_Fred4259930_400.jpg
(現在14歳。フィービーにも似てますね)
「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」
2005年10月22日
←超有名シリーズである「インディ・ジョーンズ」。「失われたアーク」「魔宮の伝説」「最後の聖戦」と3作ありますが、どれが一番お好きですか?…私は世代的に、スピルバーグ的悪趣味センス全開の「魔宮の伝説」が一番思い出深いんですけど、ストーリーやキャスト、出来の面で云えば、やっぱり「最後の聖戦」です。だってインディパパがショーン・コネリーで、少年インディがリバー・フェニックスですよ!?…ちなみに少年インディをリバーを演じることになったのは、「モスキート・コースト」で共演したハリソン・フォードが、「いい子だし、若い頃の自分にソックリだから」と彼を推薦したためです。もちろん製作サイドだって、若い子に大人気のリバーを配せば「しめしめ♪」だったでしょう、実際にリバー抜擢の情報が流れると、たいへんな話題になりましたもん。でも、ルックス的にリバーがハリソンに似ているかは…微妙かと。
■「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」
Indiana Jones and the Last Crusade(1989・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0097576/
監督:スティーブン・スピルバーグ
脚本:ジェフリー・ボーム
出演:ハリソン・フォード、ショーン・コネリー、デンホルム・エリオット、アリソン・デゥーディ、リバー・フェニックス、他
上映時間:127分
ストーリー:
ある日、インディ(H・フォード)の元に、父ヘンリー(S・コネリー)の日記が送られてくる。そこには、キリストの聖杯についての研究が書かれていたが、ヘンリー本人は行方不明。父と聖杯を探すため、インディはヴェニスに飛ぶが――
…困った。
いまさら語ることない超有名作だもん。
スピルバーグ本人もシリーズの中で一番好きだと云う「最後の聖戦」――これ、3作中もっともコメディ色が強い作品とされてますけど、故ジェフリー・ボームが脚本を書いてたんですね。そっか〜、だから面白いんだ〜、(今ごろ)超納得。いろいろリライトはされてるだろうし、アドリブもあったでしょうが、いま観てもインディとパパの掛け合いは最高っスね。
インディ映画なのに、主人公インディを完全に食っちゃった感のあるパパですが、その配役を巡り、当初ルーカスはグレゴリー・ペックを想定してたのに、スピルバーグが「ショーン・コネリーじゃなきゃヤダ!」と押し切ったそうで――フタを開けてみれば、たしかにコネリーで大正解のキャスティングかと。彼はパンチラインを十二分に心得てる俳優だけに、セリフがハリソン・フォード以上にピタリとキマりますしね。
パパがジェイムズ・ボンドでも、基本的にアクションはインディまかせ、「魔宮の伝説」のようなダークさもないし、スピ氏がこだわったという父と子の絆を元にストーリーが練られているため、もっとも万人向け…とゆーか、ファミリー向けな仕上がり。誰でも楽しめる、クセの強くない楽しいインディ映画。ヤングインディが出てくる冒頭15分を、繰り返して観る私のようなファンはともかく、毒のない出来にマニアは少し物足りなさを感じるかもしれませんが。
なお、リバー・フェニックス(撮影当時18歳)が、少年として映っている作品は本作が最後。さらに、特典DVDには貴重なお宝映像+インタビューが収録されているので、彼のファンは必ずチェックしておきましょう。ちなみにリバー本人は、「僕が演じるのは『列車に乗った少年』。小さい役さ。でもほとんど自分でスタントをこなしたんだよ」と、当時コメントを残しています。
チョイ役とはいえ、リバーがこういう娯楽大作――しかも天下のスピルバーグの映画に出てくれてたことが、いまとなってはものすごく嬉しいナリ。
■「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」
Indiana Jones and the Last Crusade(1989・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0097576/
監督:スティーブン・スピルバーグ
脚本:ジェフリー・ボーム
出演:ハリソン・フォード、ショーン・コネリー、デンホルム・エリオット、アリソン・デゥーディ、リバー・フェニックス、他
上映時間:127分
ストーリー:
ある日、インディ(H・フォード)の元に、父ヘンリー(S・コネリー)の日記が送られてくる。そこには、キリストの聖杯についての研究が書かれていたが、ヘンリー本人は行方不明。父と聖杯を探すため、インディはヴェニスに飛ぶが――
…困った。
いまさら語ることない超有名作だもん。
スピルバーグ本人もシリーズの中で一番好きだと云う「最後の聖戦」――これ、3作中もっともコメディ色が強い作品とされてますけど、故ジェフリー・ボームが脚本を書いてたんですね。そっか〜、だから面白いんだ〜、(今ごろ)超納得。いろいろリライトはされてるだろうし、アドリブもあったでしょうが、いま観てもインディとパパの掛け合いは最高っスね。
インディ映画なのに、主人公インディを完全に食っちゃった感のあるパパですが、その配役を巡り、当初ルーカスはグレゴリー・ペックを想定してたのに、スピルバーグが「ショーン・コネリーじゃなきゃヤダ!」と押し切ったそうで――フタを開けてみれば、たしかにコネリーで大正解のキャスティングかと。彼はパンチラインを十二分に心得てる俳優だけに、セリフがハリソン・フォード以上にピタリとキマりますしね。
パパがジェイムズ・ボンドでも、基本的にアクションはインディまかせ、「魔宮の伝説」のようなダークさもないし、スピ氏がこだわったという父と子の絆を元にストーリーが練られているため、もっとも万人向け…とゆーか、ファミリー向けな仕上がり。誰でも楽しめる、クセの強くない楽しいインディ映画。ヤングインディが出てくる冒頭15分を、繰り返して観る私のようなファンはともかく、毒のない出来にマニアは少し物足りなさを感じるかもしれませんが。
なお、リバー・フェニックス(撮影当時18歳)が、少年として映っている作品は本作が最後。さらに、特典DVDには貴重なお宝映像+インタビューが収録されているので、彼のファンは必ずチェックしておきましょう。ちなみにリバー本人は、「僕が演じるのは『列車に乗った少年』。小さい役さ。でもほとんど自分でスタントをこなしたんだよ」と、当時コメントを残しています。
チョイ役とはいえ、リバーがこういう娯楽大作――しかも天下のスピルバーグの映画に出てくれてたことが、いまとなってはものすごく嬉しいナリ。
「旅立ちの時」
2005年10月21日
←今年3月(だっけ?)、アカデミー賞受賞式を見ていたら、いつの間にかトリビュートが始まり、この「旅立ちの時」の映像――リバーが走っている場面が流れてドキっとしてしまいました。いったいなぜ?と思ったら、シドニー・ルメット監督が名誉賞を受賞するにあたり、過去に彼が手がけた作品を流したからで、そういえばリバーは、この映画のダニー役でアカデミー助演男優賞にノミネートされたっけなあ…と、懐かしい思い出が蘇ってきました。たしか昨年放送された「アクターズスタジオ・インタビュー」で、イーサン・ホークが、「リバーがノミネートされたと聞いたときは、ものすごく焦ったよ」と云ってましたよね。ブラットパック時代が終わりを告げたあのころ、リバーが若手の筆頭株でしたから。それが本人を苦しめるひとつの要因になっていたことは、当時まったく気付きませんでしたけど。
■「旅立ちの時」Running on Empty(1988・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0096018/
監督:シドニー・ルメット
脚本:ナオミ・フォナー
出演:クリスティーン・ラーチ、リバー・フェニックス、ジャド・ハーシュ、マーサ・プリンプトン、他
上映時間:111分
ストーリー:
60年代に反政府運動をしていたため、指名手配を受けている両親と暮らすダニー(R・フェニックス)。一家は名前を変え、各地を転々としながら逃亡生活を送っていた。そんなある日、ダニーは転校先の音楽教師フィリップスにその才能を見出される。だが、音楽学校への進学は、家庭の事情で叶いそうにない。そんなダニーを見て、なんとかしてやりたいと思う母アニー(C・ラーチ)だったが、あるきっかけで一家はまた局面を向かえることになり――。
「大人への階段を誰よりも早く上らねばならない、どこか影を持つ、アウトサイダー的なティーンエイジャー」。
それは、当時のリバーがもっとも得意とした――かどうかは、もう本人に訊けないから実際のところはわからないけど――そして、もっともスクリーンに映えたキャタクター。
リバー・フェニックスが、他の若手俳優と一線を画していたのは、類稀な美貌を持っていたからだとか、ハリウッドの異端児だったからだけでなく、なにを演じてもやっぱり本人そのままに見えてしまう、それを演技力からくるものだと評価していいのかがわからない――云い換えれば、キャラクターを完全に取り込んでしまったリバー本人を見ているような、実際に同一性の高い役柄を選んで演じているような――そんな感性と個性を持った俳優だったから。
映画自体の評価や出来や個人の好みは別として、彼自身に対する世の評価が高い作品(「スタンド・バイ・ミー」「モスキート・コースト」「旅立ちの時」「マイ・プライベート・アイダホ」)を並べると、やっぱりそういう感性や個性が彼の最大の魅力だったんだろうな…としみじみ思う。
この「旅立ちの時」は、一見普通の家族、でも実は大きな秘密を抱えていた…という点では、「リトル・ニキータ」とよく似た設定を持っているけれど、出来となるともう雲泥の差。
それはやはり、家族を取るか夢を取るかの板挟みで悩む少年ダニー、過去の罪に対して葛藤する両親、それぞれの立場が丁寧に描かれている脚本があった上で、キャスティングはイメージ通り、クライマックスで観客の目をどこに誘う(いざなう)か、シドニー・ルメットがツボを押さえた的確な演出をしてるからだと思う。
60年代の反政府運動なんてピンと来ない人もいるだろうし(私含む)、この手のせつない家族ドラマ、繊細な少年の心を描いたストーリーが苦手だったり、両親が下した決断に逃げを感じてイヤな人もいるでしょう。
それでも映画としては上質の部類に入ると思うし(米国の有名な映画評論家ロジャー・エバートは、本作を1988年のベスト10に選出してます)、もしいまティーンエイジャーで、リバー・フェニックスに興味のある子がいるならば、リバーファンのおねーさんとしては――やっぱりオススメしたい1本、かな。
■「旅立ちの時」Running on Empty(1988・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0096018/
監督:シドニー・ルメット
脚本:ナオミ・フォナー
出演:クリスティーン・ラーチ、リバー・フェニックス、ジャド・ハーシュ、マーサ・プリンプトン、他
上映時間:111分
ストーリー:
60年代に反政府運動をしていたため、指名手配を受けている両親と暮らすダニー(R・フェニックス)。一家は名前を変え、各地を転々としながら逃亡生活を送っていた。そんなある日、ダニーは転校先の音楽教師フィリップスにその才能を見出される。だが、音楽学校への進学は、家庭の事情で叶いそうにない。そんなダニーを見て、なんとかしてやりたいと思う母アニー(C・ラーチ)だったが、あるきっかけで一家はまた局面を向かえることになり――。
「大人への階段を誰よりも早く上らねばならない、どこか影を持つ、アウトサイダー的なティーンエイジャー」。
それは、当時のリバーがもっとも得意とした――かどうかは、もう本人に訊けないから実際のところはわからないけど――そして、もっともスクリーンに映えたキャタクター。
リバー・フェニックスが、他の若手俳優と一線を画していたのは、類稀な美貌を持っていたからだとか、ハリウッドの異端児だったからだけでなく、なにを演じてもやっぱり本人そのままに見えてしまう、それを演技力からくるものだと評価していいのかがわからない――云い換えれば、キャラクターを完全に取り込んでしまったリバー本人を見ているような、実際に同一性の高い役柄を選んで演じているような――そんな感性と個性を持った俳優だったから。
映画自体の評価や出来や個人の好みは別として、彼自身に対する世の評価が高い作品(「スタンド・バイ・ミー」「モスキート・コースト」「旅立ちの時」「マイ・プライベート・アイダホ」)を並べると、やっぱりそういう感性や個性が彼の最大の魅力だったんだろうな…としみじみ思う。
この「旅立ちの時」は、一見普通の家族、でも実は大きな秘密を抱えていた…という点では、「リトル・ニキータ」とよく似た設定を持っているけれど、出来となるともう雲泥の差。
それはやはり、家族を取るか夢を取るかの板挟みで悩む少年ダニー、過去の罪に対して葛藤する両親、それぞれの立場が丁寧に描かれている脚本があった上で、キャスティングはイメージ通り、クライマックスで観客の目をどこに誘う(いざなう)か、シドニー・ルメットがツボを押さえた的確な演出をしてるからだと思う。
60年代の反政府運動なんてピンと来ない人もいるだろうし(私含む)、この手のせつない家族ドラマ、繊細な少年の心を描いたストーリーが苦手だったり、両親が下した決断に逃げを感じてイヤな人もいるでしょう。
それでも映画としては上質の部類に入ると思うし(米国の有名な映画評論家ロジャー・エバートは、本作を1988年のベスト10に選出してます)、もしいまティーンエイジャーで、リバー・フェニックスに興味のある子がいるならば、リバーファンのおねーさんとしては――やっぱりオススメしたい1本、かな。
「リトル・ニキータ」
2005年10月20日
←当時の宣伝惹句「この夏、リバーが危ない!」…マジです。本当にこうでした。さらに「いま劇場で前売券を買うと、特製(リバー・フェニックス)サイン入りポスターがもらえる!」……買いましたよ。ポスターはもらえませんでしたが。ちっ。当時私は、名優シドニー・ポワチエを観たことがなかったので、リバーだけでなくポワチエも観れるなんてラッキー♪と思いながら、一石二鳥気分で観に行った覚えがあります。でもやっぱりとゆーか、宣伝はすっかりリバー一色状態でした。ちなみにリバーは、この映画でポワチエととても仲が良くなり、いろいろ演技指導をしてもらったとか。そう云えば、このあともう一本、ふたりは共演してるんですよねぇ(遠い目)。
■「リトル・ニキータ」Little Nikita(1998・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0095532/
監督:リチャード・ベンジャミン
脚本:ジョン・ヒル、ボー・ゴールドマン
出演:シドニー・ポワチエ、リバー・フェニックス、リチャード・ジェンキンス、キャロライン・カヴァ、他
上映時間:98分
ストーリー:
どこにでもいるごく普通の高校生ジェフ(R・フェニックス)は、両親に内緒で空軍士官学校の願書を提出しに行く。そこで出会ったFBI捜査官のロイ(S・ポワチエ)は、ジェフの願書から彼の両親がソ連の眠れるスパイだと突き止める。なにも知らないジェフだったが、普通の生活をしていた両親に、初めてKGBからスパイとしての指令が出たことで事件に巻き込まれていく。ジェフと彼の両親を守ろうとするロイ。いったい「リトル・ニキータ」とはなんなのか――。
サスペンスとして壊滅的と云うか、駄作すぎてお話にもならないと云うか。
少年の両親は眠れるKGBスパイ!
殺し屋の魔の手が迫まる!
少年を救うべく、いぶし銀FBI捜査官が走る!
――そしてリトル・ニキータとは?
…と書けば、いっくらでも面白くなりそうなプロットに見えてくるのになあ。
どうしてああなっちゃうの?
…ってそれ以前に、途中から出てきた殺し屋(?)コンスタンティンの目的はいったいなんだったわけ?…ジェフを誘拐してどうなるのとゆーの?…何回観てもサッパリわかりましぇん。人物はさまざま登場してくるけれど、FBI捜査官が空軍士官学校の面接官をしてたり、まさにこじつけ人物相関図。殺し屋やFBIやスパイのみなさん――そんなに目立っていいんですか?もちっと周りを見てみては?…それとも全員、近眼ですか?
それでもリバーは、彼の定番「秘密を抱えた家族、悩める少年」役で良かったし、少年時代の美しさをフィルムに残しているので、ただぼーっと眺める分には満足。
駄作ってのは、ドラマよりサスペンスのほうが観ていてツライ。観続けることが本当にシンドイんだもの。でもいまさらこの映画にケチつけてもなあ…「どう駄作なのか」と書くことすら、バカらしいナリ。
■「リトル・ニキータ」Little Nikita(1998・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0095532/
監督:リチャード・ベンジャミン
脚本:ジョン・ヒル、ボー・ゴールドマン
出演:シドニー・ポワチエ、リバー・フェニックス、リチャード・ジェンキンス、キャロライン・カヴァ、他
上映時間:98分
ストーリー:
どこにでもいるごく普通の高校生ジェフ(R・フェニックス)は、両親に内緒で空軍士官学校の願書を提出しに行く。そこで出会ったFBI捜査官のロイ(S・ポワチエ)は、ジェフの願書から彼の両親がソ連の眠れるスパイだと突き止める。なにも知らないジェフだったが、普通の生活をしていた両親に、初めてKGBからスパイとしての指令が出たことで事件に巻き込まれていく。ジェフと彼の両親を守ろうとするロイ。いったい「リトル・ニキータ」とはなんなのか――。
サスペンスとして壊滅的と云うか、駄作すぎてお話にもならないと云うか。
少年の両親は眠れるKGBスパイ!
殺し屋の魔の手が迫まる!
少年を救うべく、いぶし銀FBI捜査官が走る!
――そしてリトル・ニキータとは?
…と書けば、いっくらでも面白くなりそうなプロットに見えてくるのになあ。
どうしてああなっちゃうの?
…ってそれ以前に、途中から出てきた殺し屋(?)コンスタンティンの目的はいったいなんだったわけ?…ジェフを誘拐してどうなるのとゆーの?…何回観てもサッパリわかりましぇん。人物はさまざま登場してくるけれど、FBI捜査官が空軍士官学校の面接官をしてたり、まさにこじつけ人物相関図。殺し屋やFBIやスパイのみなさん――そんなに目立っていいんですか?もちっと周りを見てみては?…それとも全員、近眼ですか?
それでもリバーは、彼の定番「秘密を抱えた家族、悩める少年」役で良かったし、少年時代の美しさをフィルムに残しているので、ただぼーっと眺める分には満足。
駄作ってのは、ドラマよりサスペンスのほうが観ていてツライ。観続けることが本当にシンドイんだもの。でもいまさらこの映画にケチつけてもなあ…「どう駄作なのか」と書くことすら、バカらしいナリ。
「ジミー 〜さよならのキスもしてくれない〜」
2005年10月19日
←リバー・フェニックスが出た唯一のアイドル映画で、彼のリーゼントや、小奇麗な衣装を着ている姿が見られるという、いまとなってはたいへん貴重な作品。当時の私ですか?…ええ、もっちろん観に行きましたよ、あったり前じゃないですか!「ジミー/さよならのキスもしてくれない」なんて邦題から察するに、せつない青春恋愛ものだろうとそりゃもう期待して。そしたら……。ところでこの映画、監督のウィリアム・リチャートが19歳のときに書いたという自伝小説の映画化なんですけど、ウィリアム・リチャートと聞いて、ピンと来る人います?…実は「マイ・プライベート・アイダホ」でボブを演じた人――そう、キアヌとチューしやがったあのデブオヤジです。自分の若い頃を、あの麗しいリバーに演じさせるなんて…ぶつぶつぶつ…。
■「ジミー/さよならのキスもしてくれない」
A Night in the Life of Jimmy Reardon(1988・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0095736/
監督:ウィリアム・リチャート
脚本:ウィリアム・リチャート
出演:リバー・フェニックス、ポール・コスロ、メレディス・サレンジャー、アン・マグナソン、他
上映時間:90分
ストーリー:
1960年代シカゴ。仲間と毎日楽しく過ごし、お金持ちで美人のリサ(M・サレンジャー)に恋するジミー(R・フェニックス)は、高校卒業後はビジネススクール行きであることを、父アル(P・コスロ)から聞かされる。仲間はみな街を離れ、リサはハワイへ行くと云う。リサを追いかけていこうとするジミー。一晩で、ハワイまでの旅費をなんとかして作ろうと画策するが――。
当時、せつない青春ラブストーリーかと思い、観に行ってみれば――なんとビックリ、リバー・フェニックス版「卒業白書」だった、という本作。…そこのお嬢さんっ!ジャケット写真に騙されたらあきまへんで!
↓日本版と大違いもいいとこだった、当時の米国版ポスター
http://us.imdb.com/title/tt0095736/posters
(赤いアドバンスポスター…欲しい…)
つまり、10代の男の子が親を目を盗んでバカをやる、ちょっとホロ苦なティーンズセックスコメディでして、こーゆーのは、「青二才やらせりゃ天下一品、なぜかみんな彼が大好き」トム・クルーズが最適役なのであって、華奢で繊細、天使のように美しいリバー(撮影当時16歳ちょっと)が演じると、コメディ映画どころかセクハラ映画になってしまうっつーの!…いったいなに考えてたんだか>リバーの当時のエージェント
役より実年齢が若い俳優ばかりだったせいか、漂う雰囲気はネンネくさく、色気はゼロ。
ヤリたい盛りのジミーくんがベッドで女の子とねんごろ、後ろから覆いかぶさってゴソゴソ…というシーンでも、なにやってるんだかわからず、女の子の「終わったらさっさと帰ってよ!」というセリフで、「え?ジミーくんとヤっての?」と気付く始末。「産卵時期に川でメス鮭を追いかけるオス鮭」みたいなリバーは、観ていてやっぱりツライ。出てくる女の子がみんなイマイチ可愛くないし、共感すらできない性格だという点もツライ。リバーひとり、後光差す天使のように美しいって、いったい……。
さらに、中年女性とのラブシーン――あれ、ダイジョブなんですか?ヤバくないですか?犯罪になりませんか!?…あどけない少年になんてことするんだか…これ観て喜ぶのは、パパ・ディノ(「BANANA FISH」のゴルツィネ)くらいなんじゃ?…レイティングうんぬんどころか、チャイルド・ポ**のようで、個人的にどうにもいたたまれましぇん。私の中では倫理に引っかかりますよ、いまでも。
ヤリたい盛りのノーテンキ青年を演じるには若すぎたし、雰囲気から云ってもリバーは完全ミスキャスト。本当はもっとホロ苦い路線で行く予定だったのに、スタジオの意向でコメディ風になったらしく、当時リバー本人も製作サイドに大不満、「ジミーは自分勝手でサイテーな奴」と云って嫌ってたとか。まあ、出来をみればたしかにそんな感じ。ムリしてるのがよくわかるもんなあ…。
■「ジミー/さよならのキスもしてくれない」
A Night in the Life of Jimmy Reardon(1988・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0095736/
監督:ウィリアム・リチャート
脚本:ウィリアム・リチャート
出演:リバー・フェニックス、ポール・コスロ、メレディス・サレンジャー、アン・マグナソン、他
上映時間:90分
ストーリー:
1960年代シカゴ。仲間と毎日楽しく過ごし、お金持ちで美人のリサ(M・サレンジャー)に恋するジミー(R・フェニックス)は、高校卒業後はビジネススクール行きであることを、父アル(P・コスロ)から聞かされる。仲間はみな街を離れ、リサはハワイへ行くと云う。リサを追いかけていこうとするジミー。一晩で、ハワイまでの旅費をなんとかして作ろうと画策するが――。
当時、せつない青春ラブストーリーかと思い、観に行ってみれば――なんとビックリ、リバー・フェニックス版「卒業白書」だった、という本作。…そこのお嬢さんっ!ジャケット写真に騙されたらあきまへんで!
↓日本版と大違いもいいとこだった、当時の米国版ポスター
http://us.imdb.com/title/tt0095736/posters
(赤いアドバンスポスター…欲しい…)
つまり、10代の男の子が親を目を盗んでバカをやる、ちょっとホロ苦なティーンズセックスコメディでして、こーゆーのは、「青二才やらせりゃ天下一品、なぜかみんな彼が大好き」トム・クルーズが最適役なのであって、華奢で繊細、天使のように美しいリバー(撮影当時16歳ちょっと)が演じると、コメディ映画どころかセクハラ映画になってしまうっつーの!…いったいなに考えてたんだか>リバーの当時のエージェント
役より実年齢が若い俳優ばかりだったせいか、漂う雰囲気はネンネくさく、色気はゼロ。
ヤリたい盛りのジミーくんがベッドで女の子とねんごろ、後ろから覆いかぶさってゴソゴソ…というシーンでも、なにやってるんだかわからず、女の子の「終わったらさっさと帰ってよ!」というセリフで、「え?ジミーくんとヤっての?」と気付く始末。「産卵時期に川でメス鮭を追いかけるオス鮭」みたいなリバーは、観ていてやっぱりツライ。出てくる女の子がみんなイマイチ可愛くないし、共感すらできない性格だという点もツライ。リバーひとり、後光差す天使のように美しいって、いったい……。
さらに、中年女性とのラブシーン――あれ、ダイジョブなんですか?ヤバくないですか?犯罪になりませんか!?…あどけない少年になんてことするんだか…これ観て喜ぶのは、パパ・ディノ(「BANANA FISH」のゴルツィネ)くらいなんじゃ?…レイティングうんぬんどころか、チャイルド・ポ**のようで、個人的にどうにもいたたまれましぇん。私の中では倫理に引っかかりますよ、いまでも。
ヤリたい盛りのノーテンキ青年を演じるには若すぎたし、雰囲気から云ってもリバーは完全ミスキャスト。本当はもっとホロ苦い路線で行く予定だったのに、スタジオの意向でコメディ風になったらしく、当時リバー本人も製作サイドに大不満、「ジミーは自分勝手でサイテーな奴」と云って嫌ってたとか。まあ、出来をみればたしかにそんな感じ。ムリしてるのがよくわかるもんなあ…。
「モスキート・コースト」
2005年10月18日
←いろいろご意見はありましょうが、数あるハリソン・フォード主演作でも、演技の素晴らしさなら上から数えたほうが断然早い、86年公開(日本は87年。春ごろに観た覚えが…あれ?)映画「モスキート・コースト」。ハリソンの長男チャーリー役として、リバーが出演してますが、ピーター・ウィアー監督は当初、「設定年齢より上だから」という理由で、推薦のあったリバーではなく、ウィル・ウィートン(「スタンド・バイ・ミー」のゴールディ)を考えていたそうです。ところが、リバーの生い立ちがチャーリーと驚くほどそっくりで、両親は世間からドロップアウト、一家は米国や俗世間から離れて暮らしていたと知るや、リバーを選出。がしかし、ジャングルロケに同伴したリバーのお父さんは、自分たちとあまりに似ている設定にひどく気分を害され、その反動なのか、リバーはハリソンを父親のように慕い、ハリソンもまたリバーをたいへん可愛がったそうです。う〜ん…。
■「モスキート・コースト」The Mosquito Coast(1986・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0091557/
監督:ピーター・ウィアー
脚本:ポール・シュレイダー
出演:ハリソン・フォード、ヘレン・ミレン、リバー・フェニックス、コンラッド・ロバーツ、マーサ・プリンプトン、他
上映時間:117分
ストーリー:
病める米国に嫌気がさした発明家のアリー(H・フォード)は、妻(H・ミレン)と息子チャーリー(R・フェニックス)ら一家を連れて、中米ホンジュラスのジャングルへと移り住む。さまざまな困難を経験しながら、なんとかコミュニティを築き上げた一家だったが、アリーのエゴは日増しに強くなっていく。それでもそんな父を絶対視するチャーリー。ところがある日、コミュニティーにある人物が訪れ、異変が起こり始める――。
「誰よりもアメリカを愛していたから、私たちはアメリカを離れたのです」
(当時のチラシより)
……痛烈な批判であり、また皮肉でもあり。
どんなに追い求めても、崩壊してしまう理想。
絶対視していた父が狂気に走ったとしか思えない状況下、否応なく、大人にならなければいけないと知る息子。
ハリソン・フォード演じるアリーがあまりにも自己中心的で、その姿に嫌気がさしてしまう人もいるでしょう。でもいったいなにが、アリーをそこまでの文明嫌いにさせてしまったのか。歪んでいるのはアリーなのか、それとも文明なのか――観ているうちにわからなくなってきてしまう。
ただわかるのは、理想と現実は大きな差があり、その差を認めずに生きることは難しく、とても厳しいということ。拒否だけでは絶対に生きてはいけない。
ハリソン・フォードの鬼気迫る姿は何度観ても素晴らしく、いまや出演作は似たようなものばかりで、表情も毎回同じ、なんだか俳優としてサエない印象のハリソン・フォードなのに、昔はこんな前衛的な映画に出てたんだよなあ、と再見しながら思わずひとりごち。
エンタテイメント映画じゃないし、誰にでも薦められる面白い内容だとは決して云えないし、問題を描いているのに、真理を追求するように仕向けられてはいないという、摩訶不思議な作品。チャーリーの視点で描かれているために、物語の皮肉さと悲哀が最小限度に抑えられているところが、ちょっとした特徴になるか…な?
■「モスキート・コースト」The Mosquito Coast(1986・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0091557/
監督:ピーター・ウィアー
脚本:ポール・シュレイダー
出演:ハリソン・フォード、ヘレン・ミレン、リバー・フェニックス、コンラッド・ロバーツ、マーサ・プリンプトン、他
上映時間:117分
ストーリー:
病める米国に嫌気がさした発明家のアリー(H・フォード)は、妻(H・ミレン)と息子チャーリー(R・フェニックス)ら一家を連れて、中米ホンジュラスのジャングルへと移り住む。さまざまな困難を経験しながら、なんとかコミュニティを築き上げた一家だったが、アリーのエゴは日増しに強くなっていく。それでもそんな父を絶対視するチャーリー。ところがある日、コミュニティーにある人物が訪れ、異変が起こり始める――。
「誰よりもアメリカを愛していたから、私たちはアメリカを離れたのです」
(当時のチラシより)
……痛烈な批判であり、また皮肉でもあり。
どんなに追い求めても、崩壊してしまう理想。
絶対視していた父が狂気に走ったとしか思えない状況下、否応なく、大人にならなければいけないと知る息子。
ハリソン・フォード演じるアリーがあまりにも自己中心的で、その姿に嫌気がさしてしまう人もいるでしょう。でもいったいなにが、アリーをそこまでの文明嫌いにさせてしまったのか。歪んでいるのはアリーなのか、それとも文明なのか――観ているうちにわからなくなってきてしまう。
ただわかるのは、理想と現実は大きな差があり、その差を認めずに生きることは難しく、とても厳しいということ。拒否だけでは絶対に生きてはいけない。
ハリソン・フォードの鬼気迫る姿は何度観ても素晴らしく、いまや出演作は似たようなものばかりで、表情も毎回同じ、なんだか俳優としてサエない印象のハリソン・フォードなのに、昔はこんな前衛的な映画に出てたんだよなあ、と再見しながら思わずひとりごち。
エンタテイメント映画じゃないし、誰にでも薦められる面白い内容だとは決して云えないし、問題を描いているのに、真理を追求するように仕向けられてはいないという、摩訶不思議な作品。チャーリーの視点で描かれているために、物語の皮肉さと悲哀が最小限度に抑えられているところが、ちょっとした特徴になるか…な?
「スタンド・バイ・ミー」
2005年10月17日
←いろいろご意見はありましょうが、数あるスティーブン・キング原作映画の中でも、出来の良さなら上から数えたほうが断然早い、86年公開(日本は87年。GWに観に行った覚えアリ)大ヒット映画「スタンド・バイ・ミー」。え〜っと…左からコリー・フェルドマン、ウィル・ウィートン、リバー・フェニックス、ジェリー・オコネルで、いまでもよく見かけるのはジェリーかな?ちなみに現在の彼は、とても背が高く痩せています。で、劇中、スパスパとタバコを吸ってた4人の少年ですが、いくら映画と云えど、当時から喫煙反対者として有名だったロブ・ライナーが子供にホンモノを吸わせるわけがなく、あれはキャベツの葉っぱだったそうです。やっぱり味はキャベツ?でもって、4人(とくにリバー)をいじめる役だったキーファー・サザーランドは、役づくりのため、カメラがまわってないときも(本気ではなかったでしょうが)彼らをいじめてたとか。なので当時4人は、キーファーに対し、あんまり良い印象を持ってなかったかもしれませんね。
■「スタンド・バイ・ミー」Stand by Me(1986・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0092005/
監督:ロブ・ライナー
脚本:レイノルド・ギデオン、ブルース・A・エバンス
出演:ウィル・ウィートン、リバー・フェニックス、コリー・フェルドマン、ジェリー・オコネル、キーファー・サザーランド、他
上映時間:89分
ストーリー:
1959年、米国オレゴン州の小さな町キャスルロック。行方不明になった少年の死体が森にあると聞いたゴールディ(W・ウィートン)、クリス(R・フェニックス)、テディ(C・フェルドマン)、バーン(J・オコネル)の仲良し少年4人組は、最初に死体を見つけた者として名を挙げるべく、遠く離れた現場の森まで歩いて行くことに。だが道中、犬に追いかけられたり、ケンカをしたりとさまざまな出来事が起こり、旅はいつしか4人にとって忘れがたいものになっていく――。
The last summer that we could truly be just boys.
世の中はどのような世界で、どのような人がいるのか、まったく知らなかったし、知らなくたって別に構わないと思っていた。
学校からの帰り道、友だちに泣きながら相談した悩みはなんだったろう――いまとなっては思い出せないけれど、当時はひどく悩んでいて、それがすべて、自分にとって大問題だった。
TVやラジオからはニュースが流れ、大人たちが集まってなにかを話している。でも聞いたみたところで、意味はまったくわからない。それより、なぜ大人は自分の話に耳をかたむけてくれないんだろう?……こんなに真剣なのに。
限られた小宇宙に、ピュアでイノセントな心を持った自分がいた――そんな時代を描いた作品。
この映画を観て、ひどくノスタルジックな気持ちになるのは、あの4人の少年たちに、昔日の自分を重ねてしまうから。死体を見つけに行くというストーリーだけでなく、そこにはひとつの真実が語られていたし、スクリーンに映る4人は、誰よりも真っ直ぐで正直だった。
公開されて20年近く経つ作品なのに、いま観てもまったく色褪せてないのは、たとえ舞台が50年代の米国だったとしても、ゴールディ、クリス、テディ、バーンの4人に重ねた自分の思い出――ピュアな心がどんどん磨耗していく大人になったいまでも、誰しもが持っているだろう、心の奥底にある印画紙に焼きつけたあの思い出が、けっして色褪せることがないからで――「スタンド・バイ・ミー」を観るたびにやるせなく、せつなくなってしまう。
生前、リバーはインタビューでこんな風に語っています。
この映画を観るたびに感動してしまうのは、心の中にあの4人が生きているから。
もう二度と戻ることはできないけれど、あの時代、ピュアな自分がたしかにいた――その証を感じさせてくれる、時間をほんのひとときだけ止めてくれる、そんな稀有な作品。
■「スタンド・バイ・ミー」Stand by Me(1986・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0092005/
監督:ロブ・ライナー
脚本:レイノルド・ギデオン、ブルース・A・エバンス
出演:ウィル・ウィートン、リバー・フェニックス、コリー・フェルドマン、ジェリー・オコネル、キーファー・サザーランド、他
上映時間:89分
ストーリー:
1959年、米国オレゴン州の小さな町キャスルロック。行方不明になった少年の死体が森にあると聞いたゴールディ(W・ウィートン)、クリス(R・フェニックス)、テディ(C・フェルドマン)、バーン(J・オコネル)の仲良し少年4人組は、最初に死体を見つけた者として名を挙げるべく、遠く離れた現場の森まで歩いて行くことに。だが道中、犬に追いかけられたり、ケンカをしたりとさまざまな出来事が起こり、旅はいつしか4人にとって忘れがたいものになっていく――。
The last summer that we could truly be just boys.
世の中はどのような世界で、どのような人がいるのか、まったく知らなかったし、知らなくたって別に構わないと思っていた。
学校からの帰り道、友だちに泣きながら相談した悩みはなんだったろう――いまとなっては思い出せないけれど、当時はひどく悩んでいて、それがすべて、自分にとって大問題だった。
TVやラジオからはニュースが流れ、大人たちが集まってなにかを話している。でも聞いたみたところで、意味はまったくわからない。それより、なぜ大人は自分の話に耳をかたむけてくれないんだろう?……こんなに真剣なのに。
限られた小宇宙に、ピュアでイノセントな心を持った自分がいた――そんな時代を描いた作品。
この映画を観て、ひどくノスタルジックな気持ちになるのは、あの4人の少年たちに、昔日の自分を重ねてしまうから。死体を見つけに行くというストーリーだけでなく、そこにはひとつの真実が語られていたし、スクリーンに映る4人は、誰よりも真っ直ぐで正直だった。
公開されて20年近く経つ作品なのに、いま観てもまったく色褪せてないのは、たとえ舞台が50年代の米国だったとしても、ゴールディ、クリス、テディ、バーンの4人に重ねた自分の思い出――ピュアな心がどんどん磨耗していく大人になったいまでも、誰しもが持っているだろう、心の奥底にある印画紙に焼きつけたあの思い出が、けっして色褪せることがないからで――「スタンド・バイ・ミー」を観るたびにやるせなく、せつなくなってしまう。
生前、リバーはインタビューでこんな風に語っています。
「『スタンド・バイ・ミー』で知ったんだ。僕自身が生み出しているものは、人間としての僕よりも、ずっと長く生き続けるだろうとね。映画の中のキャラクターは、そのキャラクターを作り出した人間よりも力を持っているのさ」
この映画を観るたびに感動してしまうのは、心の中にあの4人が生きているから。
もう二度と戻ることはできないけれど、あの時代、ピュアな自分がたしかにいた――その証を感じさせてくれる、時間をほんのひとときだけ止めてくれる、そんな稀有な作品。
「エクスプロラーズ」
2005年10月16日
←昨年ようやくこのDVDがリリースされたとき、海の向こうでは「やっと出た!」と喜んだ30代(…)がたいへん多かったという、巨匠ジョー・ダンテ監督(うるさいっ!私にとっては巨匠なの!)のB級SFキッズムービー。やっと廉価版が出ましたね♪…で、仲良し3人組を演じたのは、左から撮影当時14歳だったイーサン・ホーク、リバー・フェニックス、ジェイソン・プレソンで、イーサンとリバーは本作が映画デビュー作となります。ジャケットを見るとわかるように、ちっちゃい頃のイーサンは尋常じゃないほど可愛いらしく、当時の私も、リバーよりイーサンのほうに目が奪われたもんです。ちなみにリバーは、このとき初めて同年代の子供と仲良くなったそうで、撮影が終了してイーサンと別れるときには、人目をはばからず泣きじゃくっていたとか(ダンテ監督談)。さもありなん…と云うか、リバーはとてもとても複雑な育ち方をしてましたからね…。
■「エクスプロラーズ」EXPLORERS(1985・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0089114/
監督:ジョー・ダンテ
脚本:エリック・ルーク
出演:イーサン・ホーク、リバー・フェニックス、ジェイソン・プレソン、アマンダ・ピーターソン、他
上映時間:109分
ストーリー:
宇宙が大好きなベン(E・ホーク)はある夜、電子回路の夢を見る。それを図に描いて、友だちのウォルフガング(R・フェニックス)へ渡すと、科学が得意なウォルフガングは、その図をもとに宇宙船の装置を考え、ベンとダレン(J・プレソン)とともに、ガラクタから宇宙船を作り始める。そしてついに完成した宇宙船をサンダーロード号を名づけた3人は、テスト飛行に成功。宇宙からのコンタクトを待っていたが――。
カルトキッズムービーにして、マイフェイバリットSF映画のうちの1本。
叫ばしてちょーだい。
大好きだ〜〜〜〜〜!!
80年代は、ヘンテコで面白いキッズムービーがいっぱいあったよなあ…(遠い目)。「グーニーズ」とか「ロスト・ボーイ」とか「ナビゲーター」とか。私が親だったら、「チョコレート工場」より「エクスプロラーズ」を子供に見せるのに。
系統としては、ガキんちょ男の子三人による「未知との遭遇」に「グーニーズ」と「アメージング・ストーリー」を足し、ちょっとだけ「E.T」と「スタンド・バイ・ミー」を掛けたような、ほのかに昔懐かしSFファンタジー(なにそれ?)に属する作品で、イーサンやリバーがガラクタを拾って、宇宙船をとんてんかんてん楽しそうに作り、テスト飛行で大騒ぎするまでの1時間くらいは、キッズムービーとしてひっじょーに出来が良く、万人向けな印象も強いのですが――ここで忘れちゃいけないのは、「監督がジョー・ダンテである」ということ。
後半、三人が宇宙人と遭遇して以降の展開ときたら、ジョー・ダンテの真骨頂とゆーか、いつもの「ヘンテコ・悪趣味・やりすぎパロディ」へと変貌。子供というのは正直なもので、演じる三人の子役(とくにイーサン)の表情に、「ボクたち、これでいいのかな?」という不安が感じられ、前半の胸キュン風味は一気に消し去られてしまう状態に。
この破綻に近い暴走ぶりを、「仕方ないよ、だってジョー・ダンテだしぃ」と笑い飛ばせるかどうかがポイント。こればっかりは好みの問題なのでなんとも云えませんが、ただその…10代の頃に「グレムリン」や「アメージングストーリー」など、彼の映画で楽しんだ私なので、キッズムービーといえども手加減ナシで子供を面食らわせる演出をするダンテみたいな監督は、いまの時代、ほとんど見かけないよなあ…とやっぱり甘いことを思ってしまうし、しかも主演の男の子が、あのイーサンとリバーとなるともう本作自体が愛おしくてたまらず、目に入れても痛くないとゆーか、目を細めてニコニコしながら観てしまう始末。だって私、彼らと同世代だし(私のほうが下ですが)。
主役である三人のキュートな演技(リバーは最初、「スタンド・バイ・ミー」のクリスのような雰囲気を持つダレン役でオーディションを受けたら、ウォルフガング役に抜擢されたそうな)、ダンテ色豊かなキテレツ悪趣味宇宙人や、心温まるふれあいなど、見所はいろいろある中で、とくに秀逸なのはサンダーロード号のデザイン。キッチュでキュート、子供らしい夢があるよなあ。乗ってみたいっス。DVDにフィギュアモデルつけてくれたら、4000円でも買ったのに。
で、私はラッキーにもこの映画を公開時に観ることができたのですが、当時強く印象に残ったのは、「米国ではローティーンの子供でもでっかい自分のお部屋を、しかも専用のTV付きで持ってるんだ〜」ということ。すんごく羨ましかったのでした。
全体を通して観れば、たしかに20年の時を感じさせる作品ではある。でも、地球人だろうと宇宙人だろうと、そしていつの世だろうと、子供の悩みや好奇心ってのは変わんないもんだと(途中暴走はするけれど)教えてくれる作品であり、キッズムービーと云えばCGアニメがメインな昨今、こんなB級でキュートな愛すべき子供向け映画は、逆にたいへん貴重なんじゃないでしょうか。ちなみに本作のスコアは、(やっぱりとゆーか)ジェリー・ゴールドスミスです。
↓昨年、ジョー・ダンテの新作を観に行ったときの話
http://diarynote.jp/d/25683/20050408.html
(スピルバーグと違い、21世紀に入ってもダンテは全然変わってませんでした、という話)
■「エクスプロラーズ」EXPLORERS(1985・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0089114/
監督:ジョー・ダンテ
脚本:エリック・ルーク
出演:イーサン・ホーク、リバー・フェニックス、ジェイソン・プレソン、アマンダ・ピーターソン、他
上映時間:109分
ストーリー:
宇宙が大好きなベン(E・ホーク)はある夜、電子回路の夢を見る。それを図に描いて、友だちのウォルフガング(R・フェニックス)へ渡すと、科学が得意なウォルフガングは、その図をもとに宇宙船の装置を考え、ベンとダレン(J・プレソン)とともに、ガラクタから宇宙船を作り始める。そしてついに完成した宇宙船をサンダーロード号を名づけた3人は、テスト飛行に成功。宇宙からのコンタクトを待っていたが――。
カルトキッズムービーにして、マイフェイバリットSF映画のうちの1本。
叫ばしてちょーだい。
大好きだ〜〜〜〜〜!!
80年代は、ヘンテコで面白いキッズムービーがいっぱいあったよなあ…(遠い目)。「グーニーズ」とか「ロスト・ボーイ」とか「ナビゲーター」とか。私が親だったら、「チョコレート工場」より「エクスプロラーズ」を子供に見せるのに。
系統としては、ガキんちょ男の子三人による「未知との遭遇」に「グーニーズ」と「アメージング・ストーリー」を足し、ちょっとだけ「E.T」と「スタンド・バイ・ミー」を掛けたような、ほのかに昔懐かしSFファンタジー(なにそれ?)に属する作品で、イーサンやリバーがガラクタを拾って、宇宙船をとんてんかんてん楽しそうに作り、テスト飛行で大騒ぎするまでの1時間くらいは、キッズムービーとしてひっじょーに出来が良く、万人向けな印象も強いのですが――ここで忘れちゃいけないのは、「監督がジョー・ダンテである」ということ。
後半、三人が宇宙人と遭遇して以降の展開ときたら、ジョー・ダンテの真骨頂とゆーか、いつもの「ヘンテコ・悪趣味・やりすぎパロディ」へと変貌。子供というのは正直なもので、演じる三人の子役(とくにイーサン)の表情に、「ボクたち、これでいいのかな?」という不安が感じられ、前半の胸キュン風味は一気に消し去られてしまう状態に。
この破綻に近い暴走ぶりを、「仕方ないよ、だってジョー・ダンテだしぃ」と笑い飛ばせるかどうかがポイント。こればっかりは好みの問題なのでなんとも云えませんが、ただその…10代の頃に「グレムリン」や「アメージングストーリー」など、彼の映画で楽しんだ私なので、キッズムービーといえども手加減ナシで子供を面食らわせる演出をするダンテみたいな監督は、いまの時代、ほとんど見かけないよなあ…とやっぱり甘いことを思ってしまうし、しかも主演の男の子が、あのイーサンとリバーとなるともう本作自体が愛おしくてたまらず、目に入れても痛くないとゆーか、目を細めてニコニコしながら観てしまう始末。だって私、彼らと同世代だし(私のほうが下ですが)。
主役である三人のキュートな演技(リバーは最初、「スタンド・バイ・ミー」のクリスのような雰囲気を持つダレン役でオーディションを受けたら、ウォルフガング役に抜擢されたそうな)、ダンテ色豊かなキテレツ悪趣味宇宙人や、心温まるふれあいなど、見所はいろいろある中で、とくに秀逸なのはサンダーロード号のデザイン。キッチュでキュート、子供らしい夢があるよなあ。乗ってみたいっス。DVDにフィギュアモデルつけてくれたら、4000円でも買ったのに。
で、私はラッキーにもこの映画を公開時に観ることができたのですが、当時強く印象に残ったのは、「米国ではローティーンの子供でもでっかい自分のお部屋を、しかも専用のTV付きで持ってるんだ〜」ということ。すんごく羨ましかったのでした。
全体を通して観れば、たしかに20年の時を感じさせる作品ではある。でも、地球人だろうと宇宙人だろうと、そしていつの世だろうと、子供の悩みや好奇心ってのは変わんないもんだと(途中暴走はするけれど)教えてくれる作品であり、キッズムービーと云えばCGアニメがメインな昨今、こんなB級でキュートな愛すべき子供向け映画は、逆にたいへん貴重なんじゃないでしょうか。ちなみに本作のスコアは、(やっぱりとゆーか)ジェリー・ゴールドスミスです。
↓昨年、ジョー・ダンテの新作を観に行ったときの話
http://diarynote.jp/d/25683/20050408.html
(スピルバーグと違い、21世紀に入ってもダンテは全然変わってませんでした、という話)
続・DVD適正価格査定会
2005年10月14日 物欲ブギ!
←私が一番好きなゾンビ映画はこれ。ゾンビ映画は、ひとなみ程度のたしなみ鑑賞派なので、あんまり多くは語れないのですが、その中でもやっぱりこれがベストかと。「こんな面白いゾンビ映画があったのか!」と目からウロコが落ちましたもん。ホラーというよりコメディに属する作品なのですが、たぶん、正統派ゾンビマニアもご満足頂ける…ってか、マニア心を刺激するリスペクトぶりに大喜びするかもしれません。なにせ、サターン賞では「ドーン・オブ・ザ・デッド」を差し置いて、最優秀ホラー映画賞をゲットしてしまったというほどなんですから。ただ〜し。英国産のヒネくれたコメディでもあるので(ちなみに製作はワーキングタイトル社!)、多少好みがわかれるかもしれません。ご注意下さい。
↓「ショーン・オブ・ザ・デッド」ちょっとだけ感想
http://diarynote.jp/d/25683/20050410.html
(もっと順位は上でも良かったなあ)
あ〜あ。
私もゾンビのふり(!)をしてみたい…。
クリケットバットでゾンビ退治してみたい…。
パブに籠城してみたい…。
………。
かなり疲れてるみたい…。
…って、なんでいきなり「ショーン・オブ・ザ・デッド」の話をしているかと云うと、2ヶ月ほど前にこのDVDの廉価版がリリースされたとき、い〜でじ通販価格が1260円だったので、「買い逃したらアカン!こりゃ底値じゃ!」と、速攻一撃購入したんですけどね――
この12月になんと980円で発売されるんだとか。
半年経たずしてさらに値下げ。
(昨年12月3,990円→今年7月1,565円→今年12月980円)
ぐぐぐ…おのれ…ユニバーサルめ…。
現在3990円でリリースされてる「ウィンブルドン」も、このままいけばきっと安くなるはず…来年まで購入をガマンしなければ!ぶつぶつぶつぶつ…。
今度は別の大人な事情が介在してるってことで、それはそれ、またフクザツな気分ナリ。
↓「ショーン・オブ・ザ・デッド」ちょっとだけ感想
http://diarynote.jp/d/25683/20050410.html
(もっと順位は上でも良かったなあ)
あ〜あ。
私もゾンビのふり(!)をしてみたい…。
クリケットバットでゾンビ退治してみたい…。
パブに籠城してみたい…。
………。
かなり疲れてるみたい…。
…って、なんでいきなり「ショーン・オブ・ザ・デッド」の話をしているかと云うと、2ヶ月ほど前にこのDVDの廉価版がリリースされたとき、い〜でじ通販価格が1260円だったので、「買い逃したらアカン!こりゃ底値じゃ!」と、速攻一撃購入したんですけどね――
この12月になんと980円で発売されるんだとか。
半年経たずしてさらに値下げ。
(昨年12月3,990円→今年7月1,565円→今年12月980円)
ぐぐぐ…おのれ…ユニバーサルめ…。
現在3990円でリリースされてる「ウィンブルドン」も、このままいけばきっと安くなるはず…来年まで購入をガマンしなければ!ぶつぶつぶつぶつ…。
今度は別の大人な事情が介在してるってことで、それはそれ、またフクザツな気分ナリ。
信じられないくらい忙しいです。
ぐぐぐ…。
書きたいことはいっぱいあるのに、ブログ更新時間をなかなか作ることができません。
会社で私的ネット使用はしないし、帰る時間は11時過ぎだし(今日は10時)、疲れてそのまま寝てしまうし…という状況な1週間です。
OL戦士にも休養は必要だっつーの!!
……。
ブルース・ウェバーの写真展に行きたいよう!
そして今月は、中旬あたりから当ブログ特別企画を考えているので、その準備もあるし――あああああああああ…。
…とりあえず今日も疲れたので、いまから沈没です
おやすみなさいまし。
ぐぐぐ…。
書きたいことはいっぱいあるのに、ブログ更新時間をなかなか作ることができません。
会社で私的ネット使用はしないし、帰る時間は11時過ぎだし(今日は10時)、疲れてそのまま寝てしまうし…という状況な1週間です。
OL戦士にも休養は必要だっつーの!!
……。
ブルース・ウェバーの写真展に行きたいよう!
そして今月は、中旬あたりから当ブログ特別企画を考えているので、その準備もあるし――あああああああああ…。
…とりあえず今日も疲れたので、いまから沈没です
おやすみなさいまし。